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納得感 [評論]



第三次世界大戦は不可避であり,中国連合軍とアメリカ連合軍の戦いになると書いたのが、いつだったのか忘れましたが、旗幟鮮明になってきたように思います。
戦争の前には、侵略国は、金(金塊)を買い漁るという説があります。ロシアも、ウクライナ戦争の前に大量の金を買ったそうです。そして、今、中国が金を買い漁っています。それも、秘密裏に買っています。戦争準備を始めたと言ってもいいのかもしれません。
中国連合軍の主要参加国は、以前にも書きましたが、ロシアとイランと北朝鮮です。
アメリカ連合軍の参加国が、日本、韓国、台湾、オーストラリアだとしてみます。
兵員数だけでは軍事力の評価はできませんが、それでも、中国連合軍の兵力は、約500万人で、アメリカ連合軍の兵力は、約250万人です。装備、練度、経験でアメリカ連合軍が勝っているとしても、アメリカ連合軍が、絶対優勢などということはありません。
ウクライナ戦争の長期化が、ロシアとイラン、ロシアと北朝鮮の関係を深くしました。中国は、番長ですから、まだ、出番は来ていません。ロシア、イラン、北朝鮮は、単独でも、結託しても、アメリカに太刀打ちできません。中国の配下になって戦うしかありません。それでも、アメリカに屈服するよりは、中国の子分になる道を選ぶことになります。理由は簡単です。アメリカの支配に屈すれば、独裁が維持できないからです。
でも、なぜ、戦争になるのでしょう。国家体制は違っても、共存すれば済むことです。
しかし、中国は、共存を望んでいません。それは、自分が作ったルールで世界を支配したいというのが、彼等の夢だからです。今は、共存が必要ですが、世界一の軍事力を手に入れれば、共存する必要はないのです。世界最強の軍事力を持ち、その武力で他国を中国の支配下に置けば、政治的にも経済的にも支配できるからです。世界の富は中華帝国に集まってきます。ルールも自分で作れます。これが、中華の夢です。チンギスハンが為し得なかった世界征服を実現することが中華の夢です。
アメリカの経済界も、日本の経済界も、中国市場で利益を得てきました。ただ、一方的にアメリカや日本だけが利益を得たのではなく、中国も莫大な利益を得ました。今の中国は、アメリカや日本が育てたと言っても過言ではありません。
EUも、短期的に得られる利益に目が眩み、中国様様で、利益を貪りました。特に、ドイツは、中国とロシアに深入りしてしまいました。この数十年のドイツの発展は、中国抜きでは実現できませんでした。ギリシャもイタリアも、中国なしには国体を維持できませんでした。しかし、中国資本による浸食が顕著になって来て、これは「ヤバイ」と思い始めました。EUは参加各国に「中国依存を減らせ」と言っています。ドイツも中国依存を減らそうとしています。ただ、簡単ではありません。だって、民間企業は、中国と取引をしないということは、倒産を選ぶということです。どこの企業も、そんな選択はしません。
中国は、「世界の企業の皆さんは、14億人の消費者がいる中国を捨てられますか」と言っています。
そんな企業は、世界に一社もありません。
それだけではありません。世界には中国製品が溢れています。
中国の長期戦略は、着々と実を結んでいます。
中国が、国内問題で自滅しなければ、時間の問題で、中国の野望は実現します。
確かに、どこの国の経済界も、中国抜きで経営は語れません。
ただ、政治は、違います。
独裁国家ではなくても、国家権力は強力です。
奴隷になるより、戦うことを選ぶのが民主国家です。
国家は経済的利益だけでは動けないのです。
民主国家の意志は、その国の国民の意志です。中国の支配下で、中国皇帝の指図で、生きることを容認できるとは思えません。自由を体験したことのある西側諸国の国民が納得することはないと思います。アメリカは、今、内向きになっていて、戦争は望んでいませんが、尻に火が付けば別です。
ですから、自然な帰結として、世界大戦が始まるのです。
この地球では、同じ地域に住む人間の意見が対立した時、話し合いが行われます。でも、話し合いで両者が合意できない場合は、力で解決します。人類は、これまで、そのやり方で対立を治めてきました。これまでも、これからも、そのやり方は変わりません。最終的に、人類は、力による現状変更という手段しか持っていないのです。

世界は、風雲急を告げています。
本来、変化に鈍いはずの日本が、国防力の増強を声高に言い始めました。
岸田さんは、自民党内では左派に属していると思いますが、影響力の強い右派の安倍さんがいなくなったのに、勇ましい発言を繰り返しています。
「へら、へら」「よしなに、よしなに」の岸田さんが、国際会議で、中国やロシアを国名を出して非難しました。国名を出しての非難は、超タカ派のアメリカでも抑制的です。
何があったのでしょう。
理性を失っているのでしょうか。
そうではないと思います。これは、国民に知らせることのできない、危険な情報が存在しているということだと思います。
私の妄想に過ぎませんが、「アメリカは、もう、同盟国を守るつもりがない。日本も例外ではない」ことが明白になっているのではないでしょうか。
シリアもアフガニスタンもウクライナも、アメリカの直接の同盟国ではありませんが、アメリカは一歩引いています。アメリカの軍事力に対する信頼感は、大きく後退しているのが現状です。アメリカの国力も無限ではありません。世界展開をしているアメリカ軍の費用は、当該国が一定程度の負担をしていますが、アメリカが自腹を切っていることも事実です。「それなりの支援はしますが、皆さんの国は、皆さんで守ってください」と言われても不思議ではありません。日本政府は、ずっと、「日米安保があるから大丈夫だ」と言い続けてきました。その日米安保神話が壊れたとすると、岸田さんの焦りも頷けます。
ただ、アメリカのフェイクニュースかもしれないという見方もあります。
「なあ、なあ」「まあ、まあ」「ぬらり、くらり」「憲法が・・・」「「国内が・・・」と言って動こうとしない日本政府に業を煮やしたアメリカが流した情報かもしれません。
岸田さんは、脅しには弱そうです。
アメリカに見放されたら、日本は自国を守れません。こんなことは、常識です。
焦ります。
右派とか左派とか、言っている場合ではないのでしょう。
国防力増強は、今や、待ったなしの環境にあるのだと思います。
戦後80年、日本はアメリカのポチに徹してきました。いつも、ご主人様の顔色を見なくてはなりませんので、ご主人様の傍を離れられません。明らかに運動不足です。食べ物も、流動食を食べていたために、歯や顎の力も衰えています。ところが、ある日、突然、首輪を外され「お前は、自由だぞ」と言われたら、どうすればいいのでしょう。近くでは、ご主人様が立ち去るのを、獰猛な中華ドーベルマンと朝鮮狼とシベリア狼が、ポチを見ています。とても、戦って勝てるとは思えません。どうしましょう。
もっと厄介なことがあります。
ポチの仲間の犬は、「平和憲法で日本は守られている」「戦争反対」「平和、平和」と言っています。現実を離れ、神話の世界に安住しています。これも一種のマインドコントロールだと思います。マインドコントロールを解くのは簡単ではありません。今更、「自分の国は、自分で守もろうじゃないか」なんて言っても、聞く耳を持ってくれません。
日本が法治国家で、憲法が最高法規だとすると、憲法には従わねばなりません。
従っていますか。
自衛隊は、どう贔屓目に見ても、憲法違反です。
憲法違反だけど、解釈次第では、憲法違反ではない。これが、常識になっています。
憲法解釈という手法は、まさに、「なあ、なあ」「まあ、まあ」です。
もしも、国を、国民を守るのであれば、憲法を変えなければならなかったのです。
憲法制定以来、一度も、改定していません。
時代は、今、昭和ですか。
現行憲法が制定された時、今のロシアは存在していましたか。今の北朝鮮は存在していましたか。アジア最強の中国は存在していましたか。
この国は、今日まで、自力で国民を守る憲法を持っていなかったのです。いや、明日も、自力で国民生活を守る憲法は持たないと思います。自衛隊という文言を憲法に追加すれば何とかなると考えているのです。
まるで、お伽話の世界に住んでいるように、平和を愛する諸国民の信義という、この世に存在していない、架空の神話を、作文を、信じていたのです。いや、今も、信じています。
ロシアが、北朝鮮が、中国が、平和を愛しているのですか。
日米安保が絶対不変のものだと信じて疑うこともしませんでした。
アメリカが、無条件で、日本を防衛してくれると信じていたのです。
「どんだけ、能天気な国なの」と言われても反論できません。

さて、更に、厄介なことがあります。
いつものことですが、「総論賛成、各論反対」が浮き彫りになる環境になってきました。
防衛力強化賛成、増税反対が、それです。
政府は、防衛力の強化は、増税で賄うという方針です。今は、法人税が候補になっていますが、財源の安定性からは、所得税や消費税に頼る日が来ます。
でも、国民は、生活が苦しいのに、これ以上増税されたら堪ったものじゃない、というのが本音です。
政府と国民、どちらの主張も間違っていません。
どうするのでしょう。
やはり、「なあ、なあ」「まあ、まあ」で決着するのでしょうか。
防衛費は、天から降ってくることはありません。残念ながら、この国で生活する国民の皆さんが負担するという選択肢しかありません。なぜなら、軍(自衛隊)は国民生活を守るためにあるからです。そのシステムに異論のある方は、国を出ていくしかありません。ただし、国防費を負担しなくてもいい国は、この地球上にはありませんから、火星まで行っていただくしかありません。
多分、必要なのは、多くの方が「なるほどな」と思える「納得感」なのだと思います。
人が「なるほど」と納得するためには、「何のために」という目的があってこそ判断できるのですが、この国には、その目的がありません。
これでは納得のしようがありません。
もしも、仮に、国の目的が、実は、天皇と国会議員を守ることだとした時、国民の皆さんは、防衛力が必要だと思えますか。ましてや、天皇や国会議員を守るために、増税を受け入れられますか。そんなこと、納得できないと思います。国防は、私達の生活を守るためのものですから、受け入れるしかないのです。
では、カネだけ出せば、いいのでしょうか。
それで、国が守れるとは思えません。
他国が軍事侵攻してきた時、「あなたは、どうしますか」というアンケートがあります。79カ国で調査したところ、日本は「国を守るために戦う」と答えた人が13%で、ぶっちぎりで、79カ国中の最下位でした。しかも、78位のリトアニアは32%です。この13%という数字は驚異的な数字なのですが、そのことは話題になりません。日本の約9割の皆さんが「国防なんて、俺には関係ねぇ」と信じているのです。「カネを出したくない」「戦いたくもない」では、国を、国民生活を守ることなどできないと思います。
そもそも、目的を見つけるためには、「国とは、国民とは」という言葉の定義をしなければ手に入りません。国の責務、国民の責務 が曖昧なままでは、見つかりません。だから、今まで、目的がなかったのです。これまでは、全部、「なあ、なあ」「まあ、まあ」「なし崩し」でやってきたのです。
また、今回も、「なあ、なあ」「まあ、まあ」「なし崩し」でやるのですか。それで、皆さんは納得できるのですか。
もちろん、防衛費をゼロにし、平和を愛する諸国民の信義とやらを信じることも選択肢です。ただし、信義など存在しなかった場合には、現に、ウクライナでは信義が存在していないことが立証されていますが、チベットやウイグルになる覚悟は必要です。これは、国民の皆さんが決めることです。政府が決めることではありません。
ここは、国民投票をやる局面だと思います。
防衛力増強に賛成な人も、反対な人も、よくわからない人も、その判断基準が曖昧なまま国民投票をやっても、良い結果が出て来るとは思えません。
どんな結論を得るにしても、判断基準が必要だと思います。
「国とは、国民とは」という定義もせずに、判断するということは、目隠しをしたまま断崖を歩くことと同じです。決して、納得できる結論は得られません。
ほんとは、この80年間のどこかの時点で、言葉の定義をして、方向転換しておかなければならなかったのだと思います。「先送り」では何も解決しません。「先送り」の結果、追い詰められて出す結論は、決して、望ましいものにはならないと思います。
必要なのは、目的と責務だと思います。
そろそろ、「なあ、なあ」「まあ、まあ」「なし崩し」を卒業する時です。


2022-12-05



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