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発展途上国なのですか [評論]



1月1日、能登半島で大きな地震が起きました。
私が住んでいる地域は、震度4でしたが、横揺れは、どこかで大地震が発生したのだと思わせる揺れで、すぐにテレビをつけました。
石川で震度7を記録したそうです。
最大で3~5メートルの津波も発生したそうです。
日本のほぼ全域で震度が記録されました。
1月1日から7日までに、震度4以上の地震が50回以上起きています。石川県にお住いの皆さんは、怖かったでしょうし、大変だったと思います。
家屋の倒壊・流出、火災、インフラの破壊という地震では定番の被害が出ました。
地震で亡くなられた方には多くの国民が哀悼の意を持っていると思います。この記事を書いている時点では、まだ、多数の行方不明の方がいます。もう、72時間は過ぎていますので、生存は望めませんが、それでも、助かって欲しいと思います。多くの方が、そう願っていると思います。行方不明の方の名前と年齢が公表されていました。老人ホームで起きた事故かと思うくらい老人ばかりです。地方の実情が過疎化なのですから、致し方ないと思いますが、壊れている国の現状を見るのは、辛いものがあります。
災害は、人力ではどうすることもできません。
これまで、何度も、巨大地震のことを書いていますが、災害では、生活破綻と災害関連死を防ぐことが最優先課題だと思っています。
しかし、避難所にいた方が低体温症で死亡したというニュースがあり、災害関連死が始まりました。これまでの生活が壊れた人も続出すると思います。
停電と断水と寒さと孤立と余震が被災地を苦しめています。
国と自治体の対応は鈍く、食料や水の供給も少なく、避難している皆さんは、寒さと飢えと恐怖の中にいます。
国や自治体への非難が増えていますが、非難だけではこの状況は変わらないと思います。目的を持ち、責務を明確にし、全ての国民が努力することでしか変わりません。この国は、今、国として機能していないのです。
こんな国では、最終的には自助しかないと思います。
自分の命は、家族の命は、自分で守るしかありません。
本来、国の目的は「国民生活を守る」ことの筈ですが、現実は、そうではありません。それは、国民にその意識が無いからだと思います。だから、国家運営の任にある人達は「自分さえよければ」をやっていられるのです。
岸田総理の目的は「総理大臣を続ける」ことです。
政権与党の目的は「政権を守る」ことです。
野党の目的は「政権を取る」ことです。
国家運営を担っている皆さんは、誰一人「国民生活を守る」ことを目的としていません。
ですから、総理大臣は、作業服に着替えて記者会見をすることが仕事だと思っています。「国民生活のことなんて、知るか」とは言えませんので、「やってるふり」をします。そのために作業服を着て、定番の言葉が書かれた原稿を読むことが仕事になっているのです。仕事と言うよりも儀式です。ひどい話だと思いますが、「なあ、なあ、まあ、まあ」の社会では、儀式さえやっていれば、とりあえず、通用します。
そんな連中に自分の命を預けてはいけません。彼等の目的は皆さんの生活を守ることではありません。
どうか、自分の命は自分で守ってください。
どうか、学習してください。
国は、皆さんの生活を守っていますか。
国民から搾り取って、私腹を肥やし、「やってるふり」をしているだけです。
国と国民が、共通の目的を持っていない国では、自分の命は自分で守らなければなりません。本来、目的のない国なんて国とは呼べないと思いますが、現実は、私達の国には共通の目的がありません。そんな国では「自分さえよければ」をやっても許されるのです。
国民負担率が50%を超えるのは、それほど遠い未来ではありません。六公四民は現実になります。七公三民だって、あり得ます。
国民が税を負担しているのは、国民生活を守るために負担しているのであり、政治家や利権集団の、懐を温めるために負担しているのではありません。
「この程度の地震でさえ」と言えば、石川県にお住いの皆さんは怒るかもしれませんが、国は国民生活を守っていません。阪神淡路大震災、東日本大震災を経験しているのに、国は、こんな対応しかできないのです。これで巨大地震に対応できるとは思えません。
石川県では、余震に怯え、寒さに耐え、食事もなく、避難所で不安の渦中にいる方が大勢います。ところが、東京では、裏金事件で逮捕者が出ています。難民とカネに群がる権力者という構図は、アフリカの国で見られるものと同じです。日本は、既に、発展途上国になってしまったのでしょうか。
皆さんは、この国がこのままでいいのですか。
もう、限界を越えていると思います。
この先は、坂道を転げ落ちるだけです。
私には、避難所が難民キャンプに見えます。
あの避難所は、国民の皆さんの未来予想図だと思います。
今回の能登半島地震に対応できなかった国が、南海トラフ地震や首都直下地震や十勝沖地震に対応できるとは思えません。
今回の能登半島地震の被害は、東日本大震災の1/10かもしれません。
だとすると、今回の能登半島地震の100倍の地震が、近い将来、起きるのです。
今回は、数十カ所で道路が寸断されていて、支援物資が届けられません。
南海トラフ地震が起きれば、数千カ所、いや、数万カ所の道路が寸断されます。
支援物資が届かない場所は、至る場所で発生します。
もちろん、電気や水道や物流という生活インフラも破壊されます。
南海トラフ地震の1/100の規模の地震でも、公的支援は、この程度です。
この国の今のシステムでは、公的支援を期待するのは、間違っていると思います。
自然災害は防ぎようがありませんが、災害発生後の国民生活は国が守らなければなりません。それが国の責務です。
皆さんの生活は、国に守られていないのです。
作業服に着替えた総理大臣の記者会見が、皆さんを救ってくれるのですか。
目を醒ましてください。

能登半島と言えば兼六園が有名ですが、それ以外にも有名な場所があります。
それが原発銀座です。能登半島の真ん中に志賀原発がありますし、その周辺にも数多くの原子力発電所があります。
震度7が観測された志賀町にある志賀原発では、使用済み核燃料を冷却している貯水槽の水が溢れだしたが、変圧器の油が漏れだしたが、外部電源が一時的に遮断されたが、放射性物質をモニターする機器は壊れたが、安全上問題はないと発表されています。
どれだけの方が、その発表を信用したのかはわかりませんが、「なあ、なあ、まあ、まあ」ですから、目くじらを立てる方は多くありません。
放射性物質の影響で、地元住民がバタバタと倒れているわけではありませんので、大量の放射能漏れは無かったのだと思います。
震源地がもう少しずれていて、マグニチュードが、もう少し大きければ、津波の被害は大きくなっていたと思いますので、福島第一原発の再来になっていた可能性はありました。ラッキーだったと思います。原子力発電所の関係者は、ホッとしていると思います。
でも、不幸が重なれば、近隣住民の皆さんの被爆は避けられません。第二次大戦時の広島や長崎の惨状が起きる可能性もあります。
ラッキーが続いてくれればいいのですが、そんなことはないのでしょう。
ですから、いつの日か、第二の福島第一原発事故は起きると思います。
ま、地元住民の皆さんは、納得しているのですから、被爆は仕方ないのでしょう。

現実的な対応を考えれば、自分の身は自分で守るしかないと思いますが、それでは国ではありません。巨大な社会を作ってしまった私達は、縄文時代には戻れません。国を機能させるしかないと思います。
国が責務を果たし、国民が責務を果たし、国と国民が、自分達を守るしかありません。そのためには「目的」が必要です。その「目的」を達成するために、誰が何をするかという「責務」が必要です。
今のシステムには、「目的」も「責務」もありません。あるのは、「なあ、なあ、まあ、まあ」です。確かに、「なあ、なあ、まあ、まあ」文化は世界に例を見ないほど優れた文化だったと思いますが、「自分さえよければ」がこれほど顕著になった時代では、悪しき側面が前面に出て来ます。
「なあ、なあ、まあ、まあ」で何とかなった時代は終わっていると思います。
そんな機能しないシステムを使い続けるのは無理だと思います。
では、どうすればいいのでしょう。
誰かが、行動を起こすしかありません。
誰かって誰ですか。
それは、被害者になる国民だと思います。
政治家や利権集団は、今のシステムで利益を得ているのです。そんな人達がシステムを変えるはずがありません。
国民が「俺には関係ねぇ」と言っていたら、この国は滅びます。
もう、そろそろ、「俺には関係ねぇ」はやめませんか。
「俺には関係ねぇ」と言いたくなるのは理解します。だって、一番、楽ですから。
でも、「俺には関係ねぇ」は逃げです。逃げても、逃げても、不幸は着実に追いかけてきます。不幸の神様は、決して、諦めません。
このままでは、国民の皆さんの生活は、間違いなく壊れます。
残念ですが、大地震が起きなくても、皆さんの生活は壊れます。
今進行している国力衰退は、大地震千個分の威力があります。
どうか、そのことに気付いてください。


2024-02-01



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