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虚しい国民の声 [評論]



今日は、国民の皆さんの声を集めてみました。
先ずは、2022年に調査された政治に対する国民意識の民間調査について見てみます。
尚、回答は複数(3つ)選択方式ですから、100%にはなりません。

問: あなたが政治家に望むこと
安定した暮らしの実現         60.4
国の安全を守ること          49.7
公正な社会の実現           38.0
既得権益にとらわれず改革をすること  29.7
国を発展させること          28.4
国益を守ること            24.0
多様性を尊重した社会の実現      14.5
地元の発展への貢献          10.3

国民の皆さんは、暮らしの安定を一番望んでいますが、政治家は、皆さんの生活を壊すことはできても、安定させることはできません。皆さんの生活を安定させるのは、皆さんです。それを邪魔せずに、協力するのが政治です。生活の安定を政治家に託しているのは、「俺ではない、誰かが、何とかしてくれ」と言っているように聞こえます。
「国を発展させること」が5番目になっています。「国を発展させること」なしに、「安定した暮らしの実現」をどうやって実現するのでしょう。
地元の発展への貢献が10%しかないということは、今の選挙制度が現実と合っていないことを示しています。政治家は、もう「おらが村」の利益代表ではないということです。

問: 今の政治を信頼しているかの問いに信頼していないと答えた人
政党や政治家が信頼できない      42.0
政治家の質が悪い           40.8
政治家によいイメージがない      39.8
政策の効果が実感できない       32.8

政治を信頼している人のほうが珍しいと思います。
ただ、この国を運営しているのは政治家です。「信頼できない」政治家に任せておいていいのでしょうか。国民の皆さんは、信頼はしていないが、信頼できない政治家しか立候補しないのだから、どうすることもできない、と思っていませんか。でも、「信頼できない」「質が悪い」「よいイメージがない」政治家も、国民の一人です。それは、自分達が、「信頼できない」「質が悪い」「よいイメージがない」国民だと言っていることと同じです。

問: 政治に関心がない理由
政治に期待できない          46.7
関心を持ったところで政治は変わらない 42.1
誰がやっても同じだと思う       39.4
自分の生活とは関係ない        9.6

自分の生活とは関係ない。と答えた人が9%しかいませんが、「政治に期待できない」から「関心を持ったところで政治は変わらない」から「誰がやっても同じだと思う」から、は「自分の生活とは関係ない」に帰着します。ほとんどの国民が「俺には関係ねぇ」と思っているということです。自分に関係があれば、行動するはずです。

問: 政治への関心を高めるために必要なこと
政治家の質を高める           64.1
メディアの報道の充実          29.1
ネット投票               26.1

「俺は悪くねぇ、政治家が、あいつらが、悪い」で解決するとは思えません。政治家も国民の一人なんですから、国民の質を高めなければ政治家の質は高くなりません。国民の意識を変えることなく、特別に、政治家だけが高い意識を持つ方法があるのでしょうか。そんなものは存在しないと思います。他人事、他力本願では、政治家が好き勝手をします。それが、今、現実に起きていることです。

問: 選挙に行かない理由
関心がない              38.4
投票したい候補者や政党がいない    30.6
自分の1票で政治が変わるとは思わない 27.4

やはり、「俺には関係ねぇ」のようです。
「投票したい候補者や政党がいない」のに、自分では何もしないのは変です。どうして、投票したい政治家を作らないのでしょう。

この調査を見ると、国民にとって政治は他人事だということです。
でも、政治家が国家を運営しているのです。国民負担を決めているのは政治です。どうして、「俺には関係ねぇ」のでしょう。皆さんの生活を壊しているのは政治家です。
国民が責務を果たしていないから、政治家も責務を果たさない。この状態を続けていて、国力が衰退してしまったのです。自分の生活を守るためには、国民も政治家も自分の責務を果たすしか方法はないと思いますが、その責務を誰も知りません。このまま、無知な国民を続ければドツボに嵌ることは、火を見るよりも明らかだと思います。

そして、裏金事件で、国民の皆さんの不満は大きくなっています。
国民の皆さんは「何とかしろ」と言います。
でも、国民の皆さんは「言うだけ」です。それでは、岸田さんと同じです。「天に唾する」という言葉がありますが、皆さんは天に向かって唾を吐いているのです。
次に、最近の世論調査の国民の皆さんの声を見てみます。

解散についての国民の声。
「いますぐ解散するべきだ」
「裏金を明らかにして解散して欲しい」
「国民の税金を好き勝手に使っている自民党は一日も早く退場して欲しい」
「早急に選挙を実施! そして自民党の隠していることを全て明るみにして」
「能登地震関連の予算を通した上での解散が望ましい」
「自分の利益しか考えていない自民党は一日も早く退場して欲しい」

政権交代についての国民の声。
「感覚がずれてる岸田政権。野党の弱腰が少し気になるが、ここらで政権交代しないと自民党のやりたい放題になる」
「国政や国策、産業構造に発想の大転換が必要。これまでのやり方では日本に未来がない」
「野党に政権運営能力がないという批判があるが、それは野党がほとんど政権運営したことがないからで当然。野党に政権運営能力が身につくまで、政権を任せることも必要」
「自民党が続く限り日本は変わらないし良くならない。国民は二大政党を育てないと悪は繰り返す!」
「日本の政治全体の質が低下していることを切に感じる。今の自民党の好き放題のやり方と傲慢(ごうまん)さおよび国会の堕落ぶりは許せないが、他に任せられる政党がないのも確か」
「以前の政権交代のときのグダグダぶりを考えると、自民党以外には考えられない」
「裏金問題で自民党には本当にがっかりだし、確定申告をちゃんとしろなんてどの口が言うんだと言うくらい腹が立つが、野党に全く期待できないので、まだ自民党でちゃんと頑張ってる人、クリーンな人の方がまし」
「どの党が政権を担ったとしても、金の問題はどの党もあるはず。今回は氷山の一角。支持できる党が無いのが残念」
「野党にはこの国をどう立て直すのか、アイデアとロードマップを専門家や学識経験者と組んで立案して有権者に訴えて政権を取り戻してほしい」
「政権交代を希望してるが、決して現在の野党を支持してるわけではない。回答した連立の組み合わせも苦肉の策。半ば諦めの入った提案。いい加減にこの危機的状況を政治家は理解して臨んでもらいたい」
「野党は揚げ足取りの質問ばかりで政権担当能力のある人材がいると思えない」
「全ての人が少々力不足です」

確定申告の窓口での国民の声。
「なぜ国会議員は納税申告を出さないのか」
「国民からは1円からでも領収書必須、確定申告必須、納税必須にも関わらず、多額の費用を領収書不要で納税もしていない」
「法律を作る側が自分たちの都合のいいように作ってるからこうなる」
「納得いかない気持ちはもちろん分かる。でも窓口でクレームつけるのは違うと思う」
「窓口で不満を言ったところで何の解決にもならないのはわかっていても、言わずには居られない程憤っている人がいるということ」
「なぜ自分たちだけ?今ここで、国民が声を上げないでいつ声を張り上げるんだ?」

裏金事件に怒りを覚えるのは当然ですが、相変わらず、客席からヤジを飛ばしているようにしか見えません。自分のことは棚に上げて、「俺は悪くねぇ、政治家が、あいつらが、悪い」では、何も変わりません。皆さんにとって、政治は「他人事」ではありません。これでは、政治家の「秘書がやりました」と同じだと思います。
政治家に責務があるように、国民にも責務があるのです。その責務を明らかにせずに、四の五の言っても何の役にも立ちません。政治家の責務を明確にし、責務を果たす政治家を作り、政治家に責務を果たす仕組みを作らせるのが、国民の責務です。それを可能にするのが、国民による「言葉の定義」です。
確かに、政治家は、報酬に見合った仕事はしていません。でも、今更、それを言っても、どうにもなりません。皆さんは、これまで、ずっと、「ふむ、ふむ」と頷いていました。悪事が表に出たから、怒っているのですか。悪事は、裏金だけではありません。皆さんがやることは、悪事が働けないシステムを構築する政治家を作ることです。「俺ではない、誰かが、何とかしてくれ」なんて都合のいいことは実現しません。国民生活を守るためには、国民の皆さんが、自分の手で、自分を守れるシステムを作らなければならないのです。
虚しくならないのでしょうか。
いや、虚しくなっている、と想像します。
でも、「どうすることもできない」と思っているのでしょう。
今、不様な姿を見せている政治家の姿は、国民の皆さんの姿を映している鏡です。国民が変わらなければ、鏡の向こうの政治家も変わりません。鏡ですから。
自分の生活を守りたいのであれば、皆さんが変わるしかないのです。
国民の皆さんが、この国を「国民による、国民のための国」にするしかないと思います。
多分、多分ですが、多くの国民の皆さんは、そのことに気付いていると思います。
ただ、その方法がわからない。
そんな指摘をする方も、変わる方法を提案する人もいません。
ただ、ただ、不平不満文句を言うだけです。
国民の皆さんは、それが何の役にも立たないことを知っています。
ほんとに、虚しいことだと思います。
もちろん、私も同じです。私は、この国が変わるための提案をしていますが、発信力の無さが悲しいです。私の提案が成功するのかどうかは、私にもわかりません。でも、他に方法がないのであれば、やってみるしかないと思います。
言葉の定義をして、責務を明確にして、目的を持ってください。国民の皆さんが、それを共有すれば、政治家も変わりますし、国も変わります。国力衰退も止まります。


2024-04-02



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