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洗脳 [評論]



「増税メガネ」から始まり、「増税クソメガネ」にグレードアップした岸田総理のニックネームですが、この先、どんなニックネームが出てくるのでしょう。
私が指摘するまでもなく、国民の皆さんは、増税トレンドが始まっていることを知っているようです。でもね、皆さん、ニックネームをどれほど考えても、どれほど面白くても、何も変わらないことを知っていますか。すぐに、忘れられて、元の木阿弥です。
皆さんがやらねばならないのは、ニックネームを考えることではありません。自民党ではない「新しい政治集団を作る」ために、言葉の定義をすることです。
どうして、そのことに気付かないのか、ほんとに、不思議です。
岸田さんは、かなり、「増税メガネ」を気にしているという報道が流れています。
余りにも、増税、増税と言われるのを嫌ったのか、「税収増を国民に還元する」と発言し、「減税」を匂わせました。その発言を受けて、自民党内から「減税」要請の発言が相次いでいます。どうやら、自民党議員は、既に、選挙モードに入っているようです。選挙の時の「減税」ほど頼りになる言葉はありません。
さて、岸田さんは、どうするのでしょう。
少し前に、岸田さんの右腕と言われる木原さんが減税のことは発言していましたので、木原さんのお許しは貰っているようです。岸田さん自身には何もないから、もう、バレバレですが、他人の話を聞くしかない。それが特技になったとすると、岸田さんは木原さんの傀儡なのかもしれません。
木原さんの減税発言の根拠は、税収の増加です。岸田発言もその線で行われています。
消費税、法人税、所得税が税収増加のベストスリーです。
消費税が増収になったのは、8%から10%への増税と物価上昇の成果です。
法人税の増収は、物価上昇と補助金の成果です。
所得税の増収は、春闘でのベースアップの成果です。
国民にとって、賃金上昇は、既に、物価上昇で消されていますが、税収が増えたのですから、「お上」にとっては歓迎できることです。所得税以外の税収増の要因は、増税と補助金と物価上昇であり、これ、全部、国民負担増による税収増です。
当たり前のことですが、税を支払うのは、形が違っても、国民なのです。税収が増えたということは、それだけ国民負担が増えているということなのですが、そのことを問題視する人はいません。
岸田総理は、減税を「してやったのに」と言ったと報道されています。国会答弁では、給付金を「与える」と発言しています。これは、自分に「お上」意識があるから出てきた言葉だと思います。江戸時代は、まだ、続いているとすると、私達「下々」は土下座をしなければならないのでしょうか。一方、「下々」は、減税の形や給付の範囲で、文句タラタラですが、問題は、そこではないと思います。まさに、「どっちもどっち」です。
この先、防衛費と子供手当の財源としての増税が待っています。
でも、これらは、序の口です。
皆さんの近未来にあるのは、六公四民であり、七公三民です。
岸田さんが大増税をする時に、総理大臣をやっている可能性は低いと思いますが、増税の道を開き、レールを敷いたのは岸田さんです。言い方を変えると、「先送り」という点では、岸田さんは「お上」にとって大きな成果を出しました。
岸田さんは、何度も、「懸案事項を1つ1つ、着実に実現していきます」と言いますが、これは「着実に先送りをしていきます」という意味だと思います。中でも、最大の懸案事項が増税なのですから、「先送り」役を務めた功績は大きいと思います。「なし崩し」役は、他の誰かにやってもらえばいいのです。

さて、この文章をブログに載せるのは11月です。
もしかすると、11月には、解散総選挙が先送りされているかもしれません。
年内に解散総選挙があるという前提で書きますが、外れていたら「ごめんなさい」です。
「増税メガネ」等の流行語は、ネット上で生まれて拡散することがほとんどです。
流行語が国民世論を反映しているかというと、そうでもありません。
それは、電話による世論調査と、ネットでの世論調査には、大きな開きがあることを見ても一目瞭然です。
投票所に足を運ぶのは、圧倒的に老人が多く、ネット世界とは別世界です。流行語で盛り上がるのは若者ですが、若者は投票所に行きません。ですから、流行語は選挙に影響がない、とまでは言えませんが、致命的な影響はないと思います。ただ、空気は変えます。政治家にとって空気ほど厄介なものはありません。
岸田さんは、流行語の勢いに焦って、「減税」という言葉を出しただけかもしれません。
ただ、庶民の直感は、大抵、外れません。
この先、手を変え品を変えて、増税が行われることは間違いありません。
「増税メガネ」という流行語が、「増税」という空気を膨らませてしまうと、厄介なことになると思います。老人と言えども、空気には影響されます。
日本社会は、元々、曖昧な空気で動く社会です。
ですから、空気を軽視していては選挙に勝てません。
昔は、官僚の皆さんが「空気の醸成」に力を発揮していましたが、これだけネット環境が広がると、予期せぬ空気が醸成されることを防げません。ネット民は「言うだけ番長」ですから、実行力はありませんが、空気は独り歩きを始めることがあります。
空気の伝播は、大抵、緩やかなものです。気が付いた時は、空気が風になり嵐になることだってあります。そんな時に、解散総選挙を断行するのは、愚策です。岸田さんは、増税が、風や嵐になる前に選挙をやってしまいたいのかもしれません。
次の総選挙では、自民党が勝つ要素はありません。
それは、自民党も自民党議員も承知していると思います。
ですから、何人落選するのかが問題です。
今、選挙をすれば、30人落選(最近の調査では41人落選だったそうです)し、半年後に選挙をすれば50人落選し、1年後に選挙をすれば70人落選すると予測できれば、今、選挙をすることが正解になります。議員の任期は、まだ、2年ありますが、その間には、増税の話はしなければなりませんので、2年後に、任期満了で選挙をすることは、政権を失う危険も出て来ます。
確かに、岸田政権の支持率は低迷していますが、先のことを考えると、今年中に選挙をすることがベストのように見えます。
彼等の目標である「自民党政権の維持」、そして、増税実現のためには、年内解散は有力な選択肢だということになります。
ここは、思い切って、減税をしてでも、選挙をするのではないかと推測します。
後は、岸田さんの胆力次第かもしれませんが、木原さんが「やれ」言えば、やるような予感がします。

専門家ではなく、部外者でしかない私であっても、こうやって、理屈を積み上げていけるのは、自民党の目的がはっきりしているからです。
その目的とは、「自民党政権の維持」です。
目的さえあれば、自民党でも、それなりの設計ができるということです。
国民から税を徴収し、本予算と補正予算で、税金をふんだんに使って、票になる支持団体の便宜を図り、税制でも優遇し、支持団体に利のある政策を実行する。私が、自民党の人間で、その目的が政権の維持であれば、同じようなことをしていたと思います。
でも、何か、変ですよね。
そうです。目的が違うのです。もしも、目的が、「国民生活を守る」ことであれば、別の国家運営システムが設計されていたと思います。
今のシステムは、自民党の目的に合致したシステムなのです。
それなのに、相変わらず、国民の皆さんは、自民党に票を入れます。
それは、文化と歴史と伝統で洗脳された「下々」が存在しているからです。何もしなくても自民党に投票してくれる「下々」は、必ず、います。自民党は。そこには、自信を持っていると思います。ただ、空気と風と嵐だけは気を付けなくてはなりません。民主党政権が出来た時は、かなり強い風が吹いていました。
六公四民であろうと、七公三民であろうと、忍耐強く、従順に、「お上」の意向を受け入れてくれる「下々」がいなければ、こんな無茶はできません。だって、自分と自分の支援団体のために国家を運営していて、国民のためには全く働いていないのに、国民は票を入れてくれるのです。これほど有難い国民は、日本にしかいないと思います。文化と歴史と伝統という特殊事情がなければ、「下々」はいなくなっていたと思います。しかし、洗脳されているために、「下々」は今でも健在です。
自民党を支えているのは、他でもない、国民の皆さんなのです。先月、一例として、小渕優子に票を入れている群馬県民を「下々」だと書きましたが、「下々」は全国にいて、自民党に票を入れています。自民党が「国民生活を守る」ために働いていないことは、「何となく」知っています。でも、「何となく」、「深く考えることもなく」、「惰性で、つい」、自民党に票を入れてしまいます。きっと、皆さん、底なしの「いい人」なのだと思います。
つまり、私達は、自分で自分の首を絞めているのです。
不思議に思うかもしれませんが、洗脳されていると、そのことに気付けません。
そういう意味では、2000年の時間を費やして洗脳された日本人は他に例を見ないほど「いい人」ばかりだということです。他の民族であれば、どこかの時点で、「何か変だぞ」と気付いていたと思います。
しかし。
この国の目的は、皆さんの目的は、自民党を支えることなんですか。
違いますよね。
「国民生活を守る」という目的がなく、責務がなく、定義もない現状は。
自民党を支えることが目的になっている現状は。
何でも「なあ、なあ、まあ、まあ」で済んでしまう文化は。
「お上」の利益にはなっても、「下々」の利益にならないことははっきりしていると思います。ただ、そのことに気付かなければ、誰も、不思議だとは思いません。
ほんとに、洗脳は恐ろしいと思います。
この洗脳を、呪縛を、解くためには、国民の皆さんが、自ら「言葉の定義」をするしかないと思います。
「いい人」は素晴らしいことですが、「いい人」では自分の生活は守れないのです。
自分を守り、家族を守り、多くの同胞をまもるためには、それなりのことをしなければならないのだと思います。
私は、武器を取れとか武力革命をしろ、と言っているのではありません。
「言葉の定義」をしてください、と提案しているのです。
自民党を支えても、皆さんの生活は豊かにはなりません。
では、自民党ではなく、他の政党なら、国民生活を守ってくれるのでしょうか。
いいえ、どの政党も、「言葉の定義」をしていません。野党の目的は、自民党を倒すことであり、自民党よりもレベル低いと思います。そんな野党では、国民生活を守ることはできません。「駄目党と超駄目党の、どっちが、ましか」で選択していたのでは、国民生活は破綻するしかありません。
国民自らが、「新しい政治集団を作る」という選択肢しかないと思います。
この国では、「下々」の選択肢は「お上」が与えてくれるものだと信じられています。ずっと、そういうお国柄でした。21世紀になっても、「下々」には、自分達で選択肢を創り出そうという発想そのものがありません。与えられた選択肢の中で「どちらが、ましか」で選んでいます。このことは、私達が「下々」意識を捨てるまで続くとすると、全く、光が見えません。国民が、自ら、選択肢を創り出したとしても、それで成功するとは限らないのです。でも、そこには、可能性だけはあります。せめて、可能性だけでもあったほうがいいと思うのですが、可能性を生み出す努力はしません。それは、日本国民の大多数が、いや、ほとんどの日本国民が、未だに、「下々」だからです。自民党政権が続いていることが、それを証明しています。
この「下々」意識を変えるのは、不可能なのでしょうか。だとすると、私達の未来は真っ暗です。どうすればいいのでしょう。
その答が見つかりません。
「増税メガネ」と批判したって、何も変わりません。必要なのは、「言葉の定義」なんです。これは、皆さんの生活を守るために必須のことです。
皆さんが、自分の頭を使って、努力するしかありません。
皆さんは、絶妙なニックネームを考える力を持っています。そんな皆さんにとって、言葉の定義なんて、難しいことではないと思います。
皆さんが想像しているように、六公四民や、七公三民は、近づいて来ています。
もう、手遅れではありますが、なにもしないよりはいいと思います。


2023-11-02



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