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自業自得でお願いします [評論]



国家存立の3大要素と言われているものが、食糧とエネルギーと国防です。
人類が地球上に存在するようになってから今まで、この原則は変わっていません。
この先、人類の滅亡までも、この原則は変わりません。
国の責務は、「国民生活を守る」ことだとしてみましょう。
最低限の国の責務は、食糧の確保であり、エネルギーの確保であり、国防力の確保です。
「今、何とかなっているから、それでいい」という問題ではなく、「どんな事態にも対応できる」ことが必要だと思います。この3大要素を確保できない国は、国として失格です。もちろん、現状では、多くの国が合格していません。
豊かな国民生活を実現することは、望ましいことですが、その前に、大前提として、食糧とエネルギーと安全保障の確保が必要です。
では、私達の国は万全の国なのでしょうか。
残念ながら、食糧とエネルギーと国防については、どれも万全ではありません。
いや、かなり、危ないと思います。
今は、たまたま、何とかなっているだけです。

国防力を見てみましょう。
国防の自給率は数値にはし難いと思いますが、0%だと思います。
中国とロシアには、完敗します。
北朝鮮にも勝てません。
韓国とは互角に戦えるかもしれません。
日米安保がなければ、日本は丸裸状態です。
今は、たまたま、何とかなっているだけです。
アフガニスタンで明確になりましたが、アメリカは、世界から手を引きたいと思っています。ウクライナ問題でもロシアに対して、腰が引けています。台湾だって、本気で守る気はないのではないでしょうか。そんなアメリカが日本を守るのでしょうか。
もう、答は出ていると思います。
しかし、与党も野党も、共産党を除いて、日米安保が国家存続の基盤だと言っています。
何を考えているのでしょう。
確かに、私達は、自分から、アメリカのポチになることを選びました。
「俺は、そんなこと、選んでない」と言う人がほとんどでしょうが、では、皆さんは反対したのですか、自主防衛を強く主張したのですか。いいえ、皆さんは、何もしませんでした。私達は、アメリカのポチになるという決定をした「お上」を認めたのです。これは、間接的であったとしても、国民の皆さんが選んだことです。
時代は、常に変わります。
アメリカが世界から手を引いたら、日本はどうするのですか。
もちろん、戦争をすることなく、敵国の侵略を認めてしまえば済むことです。
国民の皆さんが、チベットやウイグルや香港になってもいいと判断すれば、戦争なんてするべきではありません。ただ、人間には、厄介なことに、誇りという無形の価値があります。抑圧や弾圧や隷属は、満足をもたらしません。どちらにしても、覚悟は必要なのです。都合のいい、いいとこ取りは出来ません。

では、エネルギーの自給率は、どうでしょう。
12%です。
88%は海外に頼っています。
資源価格の高騰や円安が、日本の首を絞めると何度も書いています。
世界のそれぞれの市場では、それらの数値は、日本の事情に関係なく動きます。
それだけではなく、シーレーンに異常があれば、或いは、どこかで、一朝事あれば、日本は立ち行かなくなります。
今は、たまたま、何とかなっているだけです。
ただ、江戸時代は、電気もなく冷暖房もない状態で生活できていたのですから、我慢さえすれば、生き残ることは可能です。もちろん、エネルギーがなければ生産活動が出来ませんから、企業は存続できません。皆さんは、自給自足の生活をしなければなりません。国民が、全員、農民になれば、最低限の生活にはなりますが、生きていくことは可能です。

食糧の自給率について見てみましょう。
生産者ベースで66%、カロリーベースで38%と言われています。
参考までに、1965年は、上記の数字は、それぞれ、86%と73%でした。
食糧自給率は、カロリーベースで議論されることが多いのですが、生産者ベースでも66%であり、トレンドを見れば、この数字は更に小さくなります。50年後には50%を割ってもおかしくありません。
今は、たまたま、何とかなっているだけです。
もう少し詳しく見てみると、家畜の飼料を含んだカロリーベースの自給率は28%です。更には、種を輸入に頼っていますから、輸入が途絶えた時の自給率は10%を切るかもしれません。現状で、最も自給率が低いのは、大豆の7%です。続いて、油脂類が12%、小麦が14%です。
単純計算をしてみましょう。
カロリーベースの自給率が38%ということは、約7500万人がカロリーを摂取できなくなるということです。カロリーが摂取できない、ということは、満足に働けないということであり、働けないということは、生きていけないということです。
国民の皆さんは「いい人」ばかりですから、皆で食料を分け合うとしてみましょう。自分の食料を隣人に分け与え、毎日毎日、必要摂取量の半分も補給できないとすると、早晩、働ける人はいなくなります。
もちろん、皆さんは「いい人」のふりをしているだけですから、皆で分け合うなんてことはしません。
楽観的な予測であっても、国民の半数は餓死します。
では、人道上の見地から、世界が日本を支援してくれるのでしょうか。
5000万人もの食糧難民を支援する力は、国際社会にありません。
人間の生存本能は、本能の中でも最強の存在ですから、いかに大人しい日本人でも、食う物がなくなれば暴動を起こします。
日本国内は、阿鼻叫喚の世界になるしかありません。
「敗戦後の日本も食糧難だったけど、復興したじゃないか」と言う方もいるでしょう。
でも、当時、農業は主要産業で、農地も農民も今とは別物でした。
戦後の時代の食糧環境が復活することはありません。
ただ、エネルギーと同じで、国民が、全員、農民になれば、最低限の生活にはなりますが、生きていくことは可能です。もちろん、エネルギーの確保はできませんし、国を守ることもできません。

国家存立の3大要素は、どれも、無きに等しい状態です。
私達日本人は、生存に不可欠な物品や力を海外から買って生きていることを、知識としてではなく、実感として理解しているのでしょうか。そんな空気は、感じません。
国も国民も、国力衰退や貧困化や円安に無関心です。
今のトレンドが続けば、生存することでさえ危険な水域に達してしまいます。
国民の皆さん。
皆さんは、生命の危険を目の前にしているのです。
「いい人」を演じている場合ではないと思います。
今は、たまたま、幸運にも、何とかなっているだけです。
食糧とエネルギーと国防は、国内事情ではなく、国際環境で変化するのです。
いかに日本が「いい子」に振舞っていても、世界は日本を中心にして回っているわけではありません。国際環境は、この先、激変の時代に入ります。
最初に、国の責務は、「国民生活を守る」ことだと書きました。
国が国民生活を守れないことは、今の時点で、既に、はっきりとしています。
犠牲になるのは、国民の皆さんです。
何度も書きますが、「何もしない」という消極的選択であっても、責任を取るのは皆さんです。国は、「自助でお願いします」と言っています。敵から身を守ることも、エネルギーや食糧を確保するのも、自力で対応しなければなりません。
ただ、人間が生存するための基本は、「自助」です。ですから、政府の言っていることは間違っていません。しかし、政府に、国民生活を守らなければ外注先を変えるぞと脅す行為も「自助」に含まれます。「いい人」では生きていけないのが人間社会です。
皆さんの近未来には、餓死があります。
餓死の世界を選んだのは、国民の皆さんです。いかに政府が無能であっても、政府に責任はありません。なぜなら、政府には責任を取る能力がないからです。
「お上」に「おんぶにだっこ」することを選択したのは、国民の皆さんです。
この国の責任者は、国民の皆さんなのですから、皆さんが責任を取るのです。
「俺は、全て任すなんて、言っていない」
「そんな話は、聞いていない」
言い分はあるでしょう。
でも、それを含めて、責任という言葉があるのです。
「何もしない」という選択が、どんな選択なのかは、結果が出て、初めて見えるものですが、だからと言って、結果が変わるわけではありません。
国家崩壊を未然に防ぐ責務は、国民の皆さんにあるのです。
なぜなら、この国の主権者は国民の皆さんなのですから。
政府が、国民生活を守っていないのであれば、国民生活を守る能力を持っていないのなら、政府で国家運営に従事している人達を替えなければなりません。そのために、国民の皆さんは投票権を持っているのです。
「一寸待て、じゃあ、どの政党が国民生活を守ってくれると言うのだ」
その通りです。
国民生活を守ってくれる政党は、この国には1つもありません。
ですから、皆さんが、国民生活を守ってくれる新しい政治集団を作らなければならないのです。
これも、皆さんの責務です。
国民の皆さんは、自分を守るために、家族を守るために、何かしましたか。
皆さんは、何もしていません。
「いい人」を演じ、「ふむ、ふむ」と頷いているだけです。
挙句、政府には「自業自得でお願いします」と言われる始末です。
まさに、絵に描いたような馬鹿です。
もう、間に合わないかもしれませんが、騙されたと思って「言葉の定義」をしてください。
そして、目的と責務を見つけ、行動してください。
今となっては、微かな希望しかないかもしれませんが、それでも、やるべきです。
総理大臣の顔を何度変えても、何も変わりません。
国民の皆さんが変わるしかないのです。
地獄に堕ちるのは、皆さんであり、皆さんの家族なのです。
どうか、目を醒ましてください。
幸いなことに、この国は、今すくにでも民主国家になれるのです。
国民の皆さんが、変わればいいだけの話です。
「おい、おい、この国は民主国家だろう」
いいえ、違います。
民主主義って、何ですか。
国って、何ですか。
国民って、何ですか。
皆さんは、その答を持っていますか。
更に。
国の目的は、国民の皆さんの目的は、何ですか。
国の責務って、何ですか。
国民の責務って、何ですか。
この問に答えられる人はいないと思います。
なぜなら、この国は、民主国家ではないからです。国の主権者である国民が、定義も目的も責務も持っていない国は、民主国家ではありません。
皆さんは、今でも「下々」なのです。
皆さんも、自分が主権者だなんて思っていませんよね。だって、民主主義の定義も知らないのですから、主権者の定義なんて知る由もありません。皆さんは、江戸時代から、ずっと、「下々」のままなのです。一度も、国民になったことがありません。
「お上」が間違いを起こせば、皆さんが、「下々」が、責任を取るのです。
この国は、民主主義風王政並立封建制度の国です。混ぜ物は入っていますが、本体は封建制度です。「かにかま」じゃないのですから、風味がついていれば民主主義だなんて勘違いはしないでください。「かにかま」は蟹の風味がつけられていますが、かまぼこです。蟹ではありません。
「能天気」という言葉があります。「いい人」も度が過ぎると「能天気」という言葉に変化すると思います。
結果が出てから泣き叫んでも、屁のツッパリにもなりません。
崩壊は始まっていますが、まだ、全てが崩壊したわけではありません。
今なら、まだ、崩壊を阻止する可能性は、ほんの少しですが、あると思います。
間に合わなかった時は、ごめんなさい。


2022-02-01



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