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燎原の火 [日記]



燎原の火という言葉があります。勢いが強くて防ぐことができないことの例えです。
どんな燎原の火であっても、最初はごく小さなものだったと思います。
石田のブログも、このごくごく小さな火の一つになれればと願っています。ボヤにもならずに鎮火すれば、それはそれで運命だと思います。でも、一度も火にならずに崩壊の渦に呑みこまれるのは拒否したいと思っています。それが、日本中の大勢の子供や孫たちへの私なりの責任の取り方だと思うからです。
この燎原の火になれるのは国民だけです。国民に権力はありませんが、数だけは不足しません。いや、国民の強みはそこにしかありません。

前回の日記で、増税と電気料金の値上げに抵抗してみませんかという意見を申し上げました。日本国民も、そろそろ動く時だと思います。増税は日本崩壊の序章だからです。
私があげている狼煙は小さな火に過ぎませんが、私達国民に出来ることは、このような小さな火を数多く発信することだと思います。日頃は政治ネタや経済ネタに関係のない方も、ご自分のブログ等で発信してみませんか。
それが、いつの日か燎原の火になるかもしれません。
これは、あなたや私の為ではありません。子供達に対する大人の責任を果たす。それだけにすぎません。そうすれば、子供達も大人になった時に自分の子供達に対して責任を果たしてくれるのではないでしょうか。
本当は増税反対の旗を作って、皆さんのブログに掲げておいてもらうのがいいのでしょうが、その辺の知識が乏しくて、言葉だけの提案になってしまいました。
個人のブログやホームページがどのぐらい存在するのか知りませんが、仮に2割の方が旗を掲げてくれれば、少しぐらいは力になるのではないでしょうか。
なんて夢を見るのは、私も「夢見る少女」なのかもしれません。
梁山泊の替天行道の旗に影響されたのかもしれません。腐敗した国に名もなき民が闘いを挑むには、旗が必要なのかもしれません。
悪い癖です。私、想像と現実の間の境界線が曖昧になることがあります。そして、勝手にプロットの世界に入ってしまうようです。フィクションの世界が好きなのは、善も悪も組み立てられるところかも。
この話は、どうか、ヨタ話として読み飛ばしてください。

民主党の一番大きな目玉政策「こども手当」はなくなり、児童手当に戻るようです。そのニュースはテレビでも新聞でも大きく報じられています。でも、一寸待ってください。こども手当の財源にするという理由で廃止された所得税の控除はどうなったのでしょうか。
控除の廃止は庶民にとっては増税です。こども手当はなくなり、増税だけは残る。増税分を元に戻せとは、野党も要求していません。
4年間民主党政権が続いたとして、民主党がやったことは増税だけだったという結果になるような気がしてなりません。これほど、国民を愚弄する政権も珍しいのではありませんか。
国民の皆さん。次の選挙では民主党に一票を投じてはいけません。
だったら、どうすればいいのか。それは聞かないでください。トホホホ・・・

先日、ダイヤモンド・オンラインに「デフォルトなんて怖くない」という記事がありました。地方の大学の先生で金融専門家だそうです。過去にデフォルトした国が、今では成長しているのだから、デフォルトは成長への転機となるという主旨です。
ひどい、と思いました。何故なら。国民目線ではないからです。
学者先生の得意とするやり方です。状況証拠を並べ、自分では結論の提示をせず、必ず逃げ道を作っておくという方法です。ダイヤモンド誌の読者が、このような主張を受け入れるとは考えにくいのですが、何故、書いたのか不思議です。
過去にデフォルトした国々は、IMFが救済に乗り出すことで、債務の強制的削減(ヘヤカット)が出来るので身軽になるというものです。その結果、多くの国が再生したと書いてありました。でも、日本の場合には触れていません。「私は、日本がデフォルトしても大丈夫だなんて、一言も書いていません」と言うでしょう。だったら、何のために書いたのか。別の意図があるとしか思えません。
IMFの支援は内科的治療ではなく、外科的治療ですから痛みが伴います。IMFの支援を受けたロシアはハイパーインフレになり、デノミをしました。その痛みは国民が全部引き受けるのです。その部分はサラリと書いています。国民の痛みは「たいしたことではない」と言いたいようです。これは、官僚の発想と同じです。
官僚と御用学者の癒着は原子力行政でも威力を発揮していました。原子力行政では、御用学者の先生達は安心・安全だと言いきっていたのですが、放射性物質で苦しんでいるのは国民です。デフォルトの場合も、同じように、苦しむのは国民なのです。
今現在、IMFに新たな支援をする余力は残っていません。例えば、噂になっているスペインやイタリアが危機になった時に、IMFの資金は不足するでしょう。余力は約40兆円と言われています。IMFのトップが変わりましたが、そのラガルドさんの最初の発言が資金不足のことでした。
日本がデフォルトした時に必要となる資金は数百兆円になると思います。ですから、IMFによる日本支援は物理的に出来ません。
仮に、IMFが日本再生に手を貸してくれたとしましょう。日本には財政赤字に匹敵する国民資産がありますので、ハイパーインフレを起こし国民資産を紙屑にする手法を採用するものと思います。そうすれば、財政赤字はきれいに消えることになります。勿論、国民に犠牲は出ますが、IMFは国民の犠牲は当然と考えています。IMFと財務省の間には、そのコンセンサスが出来ているのかもしれません。財務省単独では難しいでしょうが、IMFの管理下にあることを理由にして実行するかもしれません。但し、借金の金額が世界初ですから、思惑どおりになる保証はありません。政治や経済の未体験の分野で、現実が理論通りに動いたことはありません。新しい体験を元に理論が出来ていくのです。そういう意味では、成功するか失敗するかは時の運だと言っても過言ではありません。

ハイパーインフレについて。
私は専門家ではありませんので、正しい知識を持っているわけではありません。ですから、あくまでも私見です。
先ず、ハイパーインフレは人間の力では制御できないと思っています。究極の暴れ馬みたいなものだと思いますので、行き着く先は予測不能です。
ハイパーインフレは、間違いなく国民生活に多大な苦しみを与えます。問題は、国民がそれに耐えられるかどうかです。
ハイパーインフレに耐えられる社会構造と、そうではないものがあると思います。日本の場合は後者だろうと思います。勿論、前者の社会構造だとしても民が苦しまずに済むわけではありません。暴動もあるでしょうし犯罪も増えるでしょう。でも、犠牲者は後者ほど多くはならないものと思います。
では、耐えられない社会構造とは。
その第一の要因は産業構造です。国の主力産業が第一次産業でなければなりません。ロシアの場合、穀物輸出国でした。これは食料自給率の問題です。ハイパーインフレ時に国民の生死を分けるのは食料です。食料が枯渇した時には大勢の犠牲者を出します。日本の食料自給率40%が致命傷になる可能性が高いと思います。国民は全財産を失い、人口の半数を失い、経済も社会もボロボロになります。幸運に恵まれれば、民族の絶滅だけは避けられる可能性が、ほんの少しだけあるかもしれません。日本という国は盤石の基盤の上に立っているのでありません。多くの分野の微妙なバランスの上にあるのです。どこかでバランスが壊れれば、日本そのものを危険にさらすことになるのです。
また、国民が貧困に慣れている必要もあります。人間は貧困が当たり前の時代にも、何とか生き延びてきました。今の日本人に、耐え忍ぶことができるでしょうか。
この時代に、日本のような先進工業国がハイパーインフレを乗り越えられるかどうか。これは壮大な実験となります。誰にも結果を予測することはできないでしょう。私には大変危険な実験に思われます。

ハイパーインフレという手法が危険な手法であることは言うまでもないことですが、そもそも、国民の全財産を没収する手法で国を守ることが許されるのでしょうか。何のための国家機能なのか、官僚の思考は本末転倒だと思います。これは国民主権でもありませんし、国家の使命が、国民の生命と財産を守ることだというのも建前にすぎないことになります。
日本の場合、ハイパーインフレ手法でも1000万人単位の犠牲者は出るでしょう。そのほとんどはお年寄りです。財務省は老人駆除と財政再建ができる一石二鳥の手法だと考えているのでしょうか。これは、狂気の沙汰ですが、彼等ならやりかねません。今の日本は、いや、今の官僚はそれほど病んでいるのです。それは、強欲という病気です。

IMFの指導による債務の強制的削減ですが、これを強行すれば日本の金融機関は成り立ちません。今日までの日本の強みは国債の消化が国内でなされていた事ですが、このことがデフォルトになった時には大きな制約条件となります。金融機関が機能しなくなれば、必然的に国も機能しませんし、国民生活も成り立ちません。
債務削減が出来ない場合は、更に増税をして、借入を続けるしかありません。デフォルトに至る過程で、目一杯増税されていますので、国民は鼻血も出ません。
国内に余剰資金はありませんから海外資金に頼ることになりますが、それは世界のハゲタカファンドの餌食になる事を意味します。危ない国に投資するのですから一般の資金は動きません。ハイリスク・ハイリターンでも資金を動かせるのは一部のファンドだけになり、当然、金利は高騰します。日本の富は海外へと流出し、日本には貧困だけが残ります。
金融機関が機能不全になっても、海外資金に頼っても日本が崩壊するのは避けようがありません。その崩壊の様子は日記「まさか!」に書きました。

日本のデフォルトの場合、過去の実例は参考にはならないのです。
そんなことは百も承知で、情緒的安心感を提供することが目的の記事なのではないかと思います。この先生の場合、どんな立ち位置にいるのかわかりませんが、親友が財務省にいるのか、財務省からの依頼があったのか、財務省に媚を売ったのか、よくわかりません。ただ、学者の誇りを犠牲にしたことは間違いないでしょう。だからこそ、逃げ道は必要なのです。
財務省にも、原子力保安院のようなヤラセ専門部署があるのかもしれません。時々、こういう記事が出ます。私には財務省の焦りに見えますが、どうなのでしょう。財務省の内部では、かなり逼迫した認識があると思います。それは、財務官僚にレクチャーを受けた野田財務大臣の顔に出ているように見えます。
私には野田さんの顔が「マジ、ヤバイ」と思っている顔に見えます。

愚痴を一つ。
今の日本は崩壊の崖っぷちにいます。この国を次の世代に引き継ぐのは容易ではありません。政治家も官僚も国民も、全員が同じ場所に立ち、全力で立ち向かわなければ実現しないほどの窮地にいるのです。誰かが得をすることでは乗り越えられません。
ところが、人間ですから欲望には勝てません。誰もが一円でも得をしたいと思うのです。
日本崩壊は、その欲望のために起きるのであり、人間社会であれば、それは避けることが出来ません。
それでも、何とかしたいと思うのも人間です。無駄な抵抗だとわかっていても、地獄のような日本を子供達に渡したいとは思えないのです。この2000年、危ない時もありましたが、何とか日本民族は生き続けてきました。それは、大人達の気持の中に、次の世代に無事に引き継ぎたいという暗黙の願いがあったからだと思います。今は、その大人の覚悟みたいなものが希薄になっているように感じられてなりません。
いつの時代でも、「今どきの若い者は・・・」と大人達は嘆いてきました。それが逆転している今の日本は、変です。
全員、豚さんになってしまったのでしょうか。
豚さんへ。
いつも豚さんを引き合いに出して、ごめんなさい。


2011-8-8



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