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女性の覚醒 [評論]



私は、いろいろな記事を読みます。もちろん、記事は玉石混交です。知性を疑うような記事も、多々見られます。そんな中で、いつも、感服するのがフィナンシャルタイムズ紙の記事です。これまでも、何度も紹介してきました。
今日も、フィナンシャルタイムズ紙の記事を参照しながら、戦争について書いてみたいと思います。今回は、否定的な文章になってしまいました。

帝国主義・植民地支配の歴史が終わったのが第二次世界大戦だったと思います。
ただ、まだ、夢から醒めない国は何カ国かあります。
帝国主義の時代に、大国が小国を支配した時代がありましたが、かつて植民地だった小国も、全部ではありませんが、ほぼ、独立しています。
アフリカは紛争が多すぎて、素人には実態が掴めませんので除きますが、第二次世界大戦以降、他国を植民地化した大国は、中国とロシア以外に、存在しません。
軍事侵攻や戦争はありましたが、最後は、大国が軍を撤退させています。例外的に、中国とロシアの支配は続いています。中国とロシアは、新しい世界秩序を作りたいと言っています。支配国と被支配国という構図が新しい世界秩序とは呼べないと思いますが、彼等の夢は、誰も実現できなかった、地球の支配者になることのようです。
フィナンシャルタイムズ紙は、歴史学者の言葉として「大国であることの目的は大戦を戦う力を持つことだが、大国であり続ける唯一の方法は大戦を戦わないことだ」と書いています。おもわず、「ふむ、ふむ」と頷いてしまいました。
ロシアは、準大戦(ロシア対自由主義諸国)とも呼べるウクライナ戦争を始めてしまいました。この先、ロシアは大国の地位を失うと言われています。
日本も、大国に憧れて、アジアの国々を侵略しましたが、当時は、それが世界常識であり潮流でしたが、結果的に戦争に負けて、元々の領土を減らすことになりました。収支決算では赤字です。
フランスとアメリカのベトナム戦争も、ソ連のアフガニスタン侵攻も、アメリカのイラク戦争も、成功した戦争は一つもありません。
将来、世界を相手にして戦争を始めるものと思われる中国も、多分、最終的には失敗するのでしょう。
それでも、野望を抱く指導者は、必ず、出てきます。
きっと、自分なら歴史を変えて、世界の覇者になれると信じているものと思います。
「傍迷惑」以外の何ものでもありませんが、信仰心は、或いは、自己過信は、時として、人を動かします。何よりも、人間の「欲」は無制限に肥大するものです。

しかし、大国が撤退を余儀なくされるとしても、戦争による犠牲者は、必ず、出ます。
100年単位で俯瞰してみると、元に戻るのだとしても、侵略された国の国民は、命を失う人もいれば、生き残った人達も、一定期間、奴隷状態になります。
いつかは元に戻るのだから、「どうってことない」と割り切るのは至難の業です。
チベットの人達も、ウイグルの人達も、今、そんな屈辱の日々を生きています。
やはり、植民地や特別自治区になるのは、勘弁してほしいと思います。
たとえ、歴史が「大国の侵略は失敗する」と証明していても、小心者の私は、中国の特別自治区になることを容認できません。
たとえ、歴史が「大国の侵略は失敗する」と証明していても、戦争がなくなることはないということも、現実です。
実に、困ったことです。
現実に対応するしか選択肢はないのではないでしょうか。
太っ腹な日本国民の皆さんは、「なぁに、いつか、何とかなるさ」と思っているのかもしれません。その点では、私は落第生なのでしょう。
では、太っ腹な皆さんは、皆さんの家族や知人が、チベットやウイグルで行われているように、中国人民軍兵士に凌辱(レイプ)されることを「見て見ぬふり」できるのでしょうか。
確かに、短期的なことに目をつぶってしまえば、「何とかなる」のかもしれません。でも、人間って、そんな器用なことができるのでしょうか。
私は、そんな状況には遭遇したくありませんし、「見て見ぬふり」もできません。
兵士による凌辱は、古今東西を問わず、戦場では当然のように起きたことです。表沙汰になっていないだけの話です。幕末の会津藩で、なぜ、多くの女性が集団自決をしたのでしょう。それは、凌辱が当然のように行われていたからです。
ウクライナでも、村に残っていた女性は老人ばかりです。これも、当たり前です。
でも、逃げることが出来ない時は、女性は、死ぬか、凌辱を受けるという選択肢しかないのでしょうか。日本は島国ですから、逃げる場所はありません。
戦争は、暴力の具現化そのものです。
その暴力場面での弱者は女性と子供です。
男の都合で、男の論理で、男の「欲」で、戦争が始まります。
だったら、男は、弱者である女性を、子供を、守る責務があります。
フィンランドとスウェーデンがNATO加盟を正式表明しましたが、これは、外交では国民を守れないと判断したということです。ロシアの武力に対しては武力で自国を守るという選択肢しかないことを痛感したのです。
日本で、「戦争反対、平和、平和」という平和行進を見ていると、女性が多いように感じています。私には、不思議な光景に見えてしまいます。だって、戦争で犠牲になるのは弱者である女性や子供です。「私達を、ちゃんと、守ってよ」と言うべき人達が、軍事力に反対という声を挙げているのです。軍事力のない状態で、弱者が守られると、どうして信じられるのかと、不思議でなりません。だって、敵は、問答無用で攻撃してくるのです。フィンランドとスウェーデンは、外交力では守れないことに気付いたのです。フィンランドとスウェーデンの首相が二人とも女性だということも、とても、象徴的な出来事だと思います。
中国に侵略された時に、女性の皆さんは、会津の女性のように自決するのでしょうか。
そんな覚悟はないと思います。
「あちゃー」と言うしかないと思います。
リアリストであるはずの女性が、なぜ、「軍備反対」と言うのか、ほんとに、不思議です。それは、女性もお花畑の中で昼寝をしているからだと思います。「敵基地攻撃力もなくて、女・子供を守れるの」と言うのがリアリストなのではないのでしょうか。だって、男の暴力の前では、女性は、子供は、無力なのです。
ロマンチストの男が、理想のために「戦争反対、平和、平和」と叫ぶのは仕方がないと思います。男は、ロマンのために生きることが可能です。でも、女性は、それでは生きていけません。10カ月も体内で胎児を育て、激痛の中で出産をするのです。ロマンなんて、「糞喰らえ」です。その上、レイプなんてされたら、堪ったものではありません。女は、尊厳を持ってはいけないのでしょうか。
男の私が、こんな心配する必要はないのかもしれません。
女性の皆さん。皆さんが持っている「子供を産む」能力は弱点なのでしょうか。そうではないと思います。女性がいなければ、人類は絶滅するのです。
女性には、堂々と、「私達を守りなさい」と言う権利があります。
レイプ被害は闇に葬られます。セクハラでは泣き寝入りが常態です。
女性の皆さん、目を醒ますべきだと思います。
日本の精神的な拠り所は、歴史と伝統だと言われています。
女性にとっての歴史と伝統は、抑圧の歴史と伝統なのに、それでいいのですか。
衆議院議長が、文春砲でセクハラ疑惑を書かれています。あの人は、多分、私と同年代の老人だと思いますが、「むにゃ、むにゃ」と言っています。でも、「又か」で終わりです。
日本は、先進国の中では、最悪の男女格差を誇る国です。
私は、国民の皆さんに覚醒をお願いしていますが、女性の皆さんも、いや、女性の皆さんこそ、覚醒しなければならないと思います。

フィナンシャルタイムズ紙が指摘するように、歴史には学ばなければなりません。
その事に異論はありません。
でも、マクロとミクロは同じではありません。
私達は、マクロの視点でも、ミクロの視点でも、現実に対処しなければなりません。
私達は、とても難しい定義ですが、「男とは、女とは、子供とは」という定義にも挑戦する必要があると思います。
21世紀の私達に必要なのは、歴史と伝統と曖昧ではなく、目的と責務と定義なのだと思います。
国民の皆さんは、いつになったら、そのことに気付くのでしょう。
このままだと、間違いなく、「ドツボ」行きです。
皆さんが乗っている電車の行き先表示には、車内の皆さんには見えないのでしょうが、「ドツボ」と書かれています。
女性の皆さん。
皆さんと、皆さんの子供のために、目を醒ましてください。
皆さんは、男のロマンにすぎない「戦争反対、平和、平和」というデモに参加する謂れはありません。皆さんはリアリストなのですから、「中国やロシアや北朝鮮の暴力から、女・子供を守れ」というデモをするべきだと思います。


2022-06-04



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