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白票による選挙ボイコット [評論]



野党第一党の立憲民主党の代表が、政府の権限強化につながる「緊急事態条項」の新設に反対するという演説をしたそうです。
「新型コロナウイルスやウクライナ情勢など、何かと理由をつけて政治家に権力を持たせようとする」「皆さんを外出禁止令の下に置かせようとする」「(日本を)そのような国にしてはいけない」という内容です。
泉さんは、ウクライナ戦争のことを、ウクライナ情勢と言っています。あれは、戦争ではなく、プーチンが言う軍事作戦なのですか。もしも、泉さんがウクライナの政治家だとしたら、同じことが言えていたのでしょうか。いいえ、泉さんには、他人事なのだと思います。
政治家にとって言葉は武器だと言われています。そのことは否定しませんが、余りにも、言葉遊びが横行していて、とても怖いと思います。「自民党だって、同じじゃないか」という反論はもっともです。自民党が国民生活を守ろうとしないことは既成事実です。立憲民主党が自民党と同じなのであれば、立憲民主党に票を投じる価値はどこにあるのでしょう。
肝心要の部分が抜けています。
泉さんは、どうやって国民生活を守るのですか。外出禁止令を出す必要のない国を、どうやって実現するのですか。先ず、そのことを国民に伝えてください。「外交力で」なんて言わないでくださいね。外交で戦争を回避した国はありません。特に、日本の外交力では、立憲民主党の外交力では、「少なくとも、県外」では、相手を説得することは不可能です。
私には、選挙目当ての発言にしか聞こえません。
政治家の皆さん、皆さんは、目的と手段の違いを知っていますか。
皆さんの目的は、国民生活を守れるような国を作ることです。そのために、国民から票を貰うのです。国民の耳に心地よい言葉をかけ、票を貰うことが、皆さんの目的ではなく、それは、手段です。手段を目的にしてしまえば、目的は消滅することになります。皆さんの頭の中は選挙のことしかないのでしょうか。でも、それは、政治家の仕事ではありません。本来の仕事をしてください。それが政治家の責務です。
敗戦後、もうすぐ80年という年月が経つのに、立憲民主党は、中国や北朝鮮や韓国が主張しているように、日本が戦前の帝国主義に戻ると心配しています。帝国主義も戦争もタブーにして歩んだこの80年、私達は、未だに戦前の怨霊から逃れることができていません。
それは、未だに、目的と責務という原則が存在していないからだと思います。
自民党の提案に反対だというのは、私も同意です。
しかし、反対なのであれば、どうすればいいのかを提案しなければなりません。
立憲民主党は、改憲に反対ですから、いや、「先送り」しか考えていませんから、こういう主張をしても、恥じることもないのでしょう。
立憲民主党は政権政党になると言っています。
では、立憲民主党が政権を取ったら、どうやって、国民の生活と国民の命を守るのでしょう。また、「少なくとも、県外」と言うのでしょうか。
口先で、国民の耳に心地よい言葉を発し、「ばら撒き」をすれば、国家運営ができると考えているのでしょうか。ま、国民の皆さんは、自民党にも騙されるような「いい人」ばかりですから、立憲民主党に騙されたとしても不思議ではありませんが、立憲民主党の皆さんも、「いい人」を騙そうとしているのです。
ただ、その責任を取るのは、自民党でも立憲民主党でもなく、国民の皆さんです。政治家って、こんなに気楽な稼業なのでしょうか。そうなんです。だって、彼等は、外注先に過ぎません。責任は、全て国民が取るのです。

立憲民主党の皆さんの頭からは、「ばら撒き」以外の方法が出てきません。
しかし、「ばら撒き」をやっても、戦争や国家崩壊や災害は、防げません。
戦争と国家崩壊と災害は、間違いなく国民の生活を破綻させ、多くの国民の命を奪います。国会議員のお偉い先生方の責務は、「ばら撒き」によって、選挙の時に国民の支持を得ることではなく、原則と理念と政策で国民生活を守ることです。「ばら撒き」で、札束で、国民の頬を殴るようなやり方は卑劣としか言いようがありません。彼等の頭の中には選挙しかありません。選挙のためなら、何でもする。国民の生活を守ることなど念頭にもないということです。こんな次元の低い政治家共に、この国を任せておけば、国民の皆さんが痛い目に遭います。ただ、残念なことに、国民も政治家も、誰一人、あるべき姿を知りません。
確かに、「平和、平和」は国民に歓迎されると思いますが、ただただ、選挙のために、口先だけで国民を騙すのはやめてもらいたいと思います。口先で平和を実現することは不可能です。
自民党は天皇制にしがみ付き、立憲民主党は、帝国主義に怯えているだけ。どうして、国民生活を最優先課題にしないのでしょう。国民生活を守るために、戦争、国家崩壊、災害に対処するのが、政治家の仕事なのではありませんか。
「国とは、国民とは、民主主義とは、国会とは、国家運営とは、国会議員とは」という言葉の定義をしてください。
そうすれば、政治家の皆さんのやることが、皆さんの責務が、明確になります。
自民党が責務を果たしていないことは明らかです。では、立憲民主党の皆さんは責務を果たしているのですか。いや、それ以前に、責務が何かも知らないと思います。
立憲民主党の皆さんは、さんざん批判している自民党と同じ穴の狢にすぎません。皆さんは、天に唾しているのです。
国民も責務を果たしていませんが、国民が頑張れるようなお膳立てをする仕事も、政治家の皆さんの仕事です。政治家が戦争を防止したり国家崩壊を防ぐことはできません。国民に頑張ってもらうしかないのです。
皆で仲良く、目的も責務も持たず、「自分さえよければ」をやっていれば、この国は「何とかなる」のでしょうか。
いいえ、皆で、何もしようとしていないのですから、この国は、ドツボにはまります。
努力が報われるという法則はありませんが、努力しなければ、ドツボにはまるという法則は存在します。
それは、それほど遠い未来の話ではありません。
目的と責務を明確にすれば、今の憲法が役立たずだということが見えてきます。
「先送り」をしても、何も解決しません。
9条や緊急事態条項が問題なのではありません。憲法そのものが問題なのです。
国民主権でもなく、民主憲法でもなく、目的も責務もない憲法が問題なのです。
「平和を愛する諸国民の公正と信義」が目的なのですか。
それとも、「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会」が目的なのですか。
そうではありません。
理想が実現しないことは、誰でも知っています。理想と目的は別物です。実現可能なものを目的にしなければなりません。
もちろん、理想が必要ないとは思いません。でも、理想は神棚に飾っておけばいいのです。
私達には、私達の未来を担保してくれる、目的が必要なのです。
私は、勝手に、「子供達の未来を守る」ことが、私達の目的だと思っています。でも、それを押し付けるつもりはありません。皆さんが現実的な目的を掲げるのであれば、それが、私達にとって必要な目的であれば、賛成します。
でも、怨霊やタブーに支配されていたのでは、私達の未来は守れません。

憲法が制定された時代背景と、今の時代背景は、全く、別物です。
では、憲法が制定された当時の時代背景とは、どんなものだったのでしょう。
日本が戦争に負けて、アメリカによる占領統治が行われていた時代です。
アメリカの許可がなければ、何も出来ない時代でした。
日本憲法は、若いアメリカ人がサラサラと書いたという噂話もありますが、実際には、もっと複雑な経緯があって出来上がったと思います。
ただ、アメリカの許可がなければ、どんな条文も日の目を見ることはなかったと思います。
当時の日本の国家運営者は、いや、アメリカによる国家統治の下請けをやっていた人達は、国民の生活よりも天皇制を残すことが大きな願いでした。当時も、歴史と伝統が日本人のアイデンテティーだったのです。日本人は、皇居の前で土下座する人々の存在をアメリカ人に示し、東京に来れない人は地方から、皇居の方向へ向かって土下座していると伝えたと思います。日本国民は天皇の下にあり、天皇なき日本は、何人にも統治できない、と進言したと思います。アメリカ人も、最初は、最大の戦争犯罪人は天皇だと思っていたでしょうが、日本を統治するためには、天皇という存在は外せないと考えるようになったと思います。妥協の産物として生まれたのが「象徴天皇」という考え方です。GHQの下請け集団の皆さんは、民主主義の定義を知りませんでしたから、国民の生活よりも、天皇を選択したのです。戦後日本は、その一歩目から間違っていました。天皇さえ守ることが出来たら、国民はどうなってもいいということです。憲法の第一条に天皇条項が書かれたのは、その結果です。あの時、民主主義の定義を確立しておけば、今の日本は、違った日本になれていたと思います。
では、当時、アメリカ統治の基本姿勢はどこにあったのでしょう。
共産主義との闘いは、既に、始まっていましたので、日本を民主国家にすることであり、ソ連からの攻撃を阻止する場所(在日米軍基地)を確保することであり、少し矛盾しますが、日本を二度と戦争をしない国にすることだったと思います。
当時は、今よりも、はるかに白人至上主義の傾向は強かったと思います。
アメリカ人にとって、日本人は「イエローモンキー」であり、「モンキー」は猿ですから、人間ではありません。猿の惑星の猿と戦争をするような感覚だったと思います。ですから、簡単に叩き潰すことが可能だと思っていたでしょう。
しかし、戦争を始めてしまうと、簡単な相手ではないことが判明しました。当時、「ゼロ戦」に勝てる戦闘機は地球上に存在しませんでした。その「ゼロ戦」を作ったのが、彼等が「イエローモンキー」だと思っていた日本人だったのです。ビックリです。
それだけではありません。アメリカ軍が軍事優勢を確保した後でも、日本軍は簡単には負けを認めません。玉砕だってしてしまいます。徹底抗戦、最後の一人まで戦うのが日本人だったのです。とても、同じ人間だとは思えなかったでしょう。
日本人は、彼等の常識を超えていました。日本人は、とても危険な人種である、野蛮人である、という意識を持ったとしても不思議ではありません。「こんな猿共とは、二度と戦いたくない」と思ったのでしょう。だから、9条が生まれたのです。
原爆の投下も、当時のアメリカ人の感覚から言えば、人道的な配慮を必要とする案件ではありませんでした。なぜなら、人道は、人間同士の道であり、猿相手に人道を考慮する必要はなかったからです。
こんな時代に生まれた憲法が、今の時代に通用するとは思えません。
アメリカは、今では、「日本は、最重要の同盟国だ」と言っています。
アメリカの判断は、度々、いや、頻繁に、間違います。それは、その時々のアメリカの国益が、時代と共に変わるからです。アメリカとは、そういう国です。でも、ロシアや中国よりは、ましです。日本政府も、そう思っているから、アメリカのポチに甘んじているのだと思います。
ただ、飼い主が、必ず、飼い犬を守るのかというと、そんなことはありません。何度も書いていますが、その時のアメリカの国益次第です。私は、10年前から、いつか日米同盟はなくなると書いています。今は、アメリカにとって日本は必要ですが、不要になる日が来れば、日米同盟は終わります。その日が、いつなのか、誰にもわかりません。ただ、未来永劫、アメリカが日本を守ってくれると思うのは夢物語です。
では、日本は、どうすればいいのでしょう。
時代が変わっても、「ならず者国家」は、必ず、存在します。
そうです。「自分の国は自分で守る」しかありません。
軍事的にも、経済的にも、私達は自分を守らなければならないのです。
何度も書きますが、これは、地球上の鉄則です。
いや、もしも、仮に、日本人全員が火星に移住し、火星が日本だけの惑星になったとしても、他の惑星から火星を守るのは、私達です。生きている限り、この鉄則は変わりません。

冒頭で、立憲民主党の代表の発言を書きましたが、立憲民主党には「自分の国は自分で守る」という意識はありません。ただただ、国民に「おべんちゃら」を言い、票が欲しいだけです。
もちろん、立憲民主党だけが最悪なのではありません。
自民党も同じです。
こんな次元の低い政治家しかこの国にはいません。
国民の皆さん、大丈夫なのですか。
いつの日か、間違いなく、日本はドツボにはまります。
なぜなら、私達は鉄則を守っていないからです。
少し先に、参議院選挙があります。
皆さんは、また、「どちらが、ましか」という基準で投票するのでしょう。
それ、間違っています。
正しくは、「どちらも、駄目」なのです。
私達に必要なのは、国民生活を守ってくれる、新しい政治集団です。
そのためには、国民の皆さんが「言葉の定義」をし、目的を見つけ、責務を明確にする必要があります。それ以外に、この国が変わる方法はありません。
目的と責務が明確になれば、それを、そのまま憲法にすればいいのです。
GHQと天皇崇拝集団が作った憲法を後生大事にしている時代ではありません。
日本は、実質的な国民主権の民主国家になるべきだと思います。
人間にはいろいろな人がいますから、痛めつけられて、「あれー」と言いながら快感を得る人もいますから、全員にとって最善の道ではないかもしれませんが、奴隷願望のある人を除き、国民の皆さんにとっての最善の道は、民主国家です。

国民の皆さん。
いつものように、無茶な提案をします。
今年7月に参議院選挙があります。
政権選択選挙ではありませんが、ウクライナ戦争が起きてしまった今は、国民の意識が問われる選挙になると思います。
新しい政治集団の誕生は、この7月までには実現しません。
私は、国民の皆さんに、白票による選挙ボイコットを推奨したいと思います。
白票は当落にはカウントされませんが、それでも、国民の意志を示すことはできます。投票総数の10%が白票であれば、きっと、ニュースになると思います。
国民の生活を守り、国民の命を守る政治集団が、この国には必要なのです。
新しい政治集団は、国民の皆さんが「言葉の定義」をすれば、勝手に誕生します。
「なあ、なあ」「まあ、まあ」で投票しても、皆さんの生活は守られません。
それを知ってもらう手段は、今は、白票くらいしかありません。
白票は、国民の権利であるだけではなく、国民の責務でもあると思います。


2022-05-03



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