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入れ替え戦 [日記]



最初は中国の話題です。
食品安全性の強化で、当局は2000人以上の人間を拘束し、5000社以上の会社を閉鎖したというニュースがあります。スケールが大きいなと感じますが、これを人口比で見て、日本での出来事とすれば200人が逮捕され、500社が閉鎖されたことになります。
日本では考えられないことです。
そして、中国当局は「これは始まりに過ぎない」と言っています。
中国では、古く漢の時代から賄賂と不正は平然と行われてきましたので、中国人のDNAとして組み込まれているものと思われます。
このような中国に、自由で民主的な社会が実現したとすると、空恐ろしい状況が生まれるのではないかと心配します。中国には独裁政権が必要なのでしょう。
そんな中国の隣国として生きて行かなければならない日本は、まるで少女のような「おぼこい」存在でしかありません。
何故、こんなことを心配するのかというと、将来、日本は中華人民共和国の自治区になるような予感があるからです。チベット自治区、ウイグル自治区、モンゴル自治区、そして日本自治区です。台湾自治区もあるでしょう。元々、漢族は覇権意識の強い民族ですから、何の不思議もありません。
日本崩壊が現実になった時、中国の属国になる確率は低くはありません。これはこれで地獄の世界になるでしょう。それは、現在の自治区の状況を見れば一目瞭然です。特に日本自治区の場合の圧政は厳しいものになると思います。
余りにも歴史が違いすぎるので、漢民族と大和民族の共存は想像できません。
「そんな馬鹿な」と言われる方が多いと思いますが、それほど荒唐無稽な想像でしょうか。勿論、私もそんなことにならないように祈っています。ただ、祈りはいつも叶うとは限りません。

前回、アメリカの貧困層の話題を書きました。今、「ウォール街を占拠せよ」というデモが始まっています。まだ、国を左右するような行動にはなっていませんが、アメリカ国民は行動を起こさざるをえない場所に追い詰められつつあるということだと思います。これは、アメリカだけの問題ではありません。世界中が沸騰し始めたのです。小麦の高騰で始まったジャスミン革命で、アフリカが揺れ、債務危機でギリシャとEUが揺れ、高失業率でアメリカが揺れています。これは、大きな時の流れです。方向変換は困難です。混沌の世界から、混迷の世界になり、消滅の世界になる危険を孕んでいます。何事もないように見える日本ですが、最初にクラッシュするのは、日本ではないかと思えてなりません。そして、日本崩壊が混迷の世界への口火を切ることになるのです。
日本国民にとって、日本崩壊は「青天の霹靂」でしょうか。「寝耳に水」なのでしょうか。
いいえ。国民は、どこかでわかっているのです。

あちこちに見える氷山の一角の話です。
ホンダは輸出を半分に減らす計画だと発表しました。国内生産を減らし現地生産を増やすのです。ヤマハの国内生産は、2005年は22%でしたが、2011年は6%になるそうです。5年前に22%だったのも驚きですが、国内生産が1桁というのも驚きです。一番大きな原因は円高ですが、たとえ円安になったとしても、もう国内生産が増えるとは思えません。経済のパイは小さくなり続けます。この国には国を守るという意識が見えません。
欧州の金融機関デクシアが経営不安になり、フランスとベルギーが救済に乗り出すという話があります。デクシアはギリシャ国債を多く保有しているそうです。そのデクシアの一部顧客が預金の引き出しをしているというニュースもあります。銀行の前に長蛇の列が出来ている訳ではありませんが、問い合わせの電話にはテープの声が流れるそうです。このニュースを見て、顧客が一斉に預金引き出しに動けば取り付け騒ぎとなります。もっとも、アメリカではこの数年間、毎年100以上の銀行が閉鎖されていますので、驚くほどでもないのかもしれません。先進国なら、どこの国でも預金保険機構はあるでしょうから、預金者が無一文になることはありません。銀行打ち壊し暴動にはならないでしょうが、不満や不安のマグマは溜まり続けることになります。

的外れなことばかりやっている日本ですが、国会中継を見ていると「あれっ」と思います。これがデジャブゥという奴でしょう。自民党の議員が大臣席に座っていた時の、覇気のない官僚的答弁と同じなのです。これは、自民党議員も民主党議員も官僚に飼い慣らされたということなのでしょう。国会に議員はいらないのではないでしょうか。操り人形のように動くだけなら国会議員は国民の代表ではありません。
国家繁栄のための経済政策は何も実行されていません。
以前に成長戦略などないのだということを理解しなければいけないと主張しましたが、いつの日にか、華々しい成長戦略がどこかから沸き出してくるのを、待ち続けているようにも見えます。
日本だけではなく先進国はどこの国も経済成長の停滞に苦しんでいます。成長戦略に夢を託すことが困難なことは認識され始めていますが、実際には五里霧中という状態に見受けられます。どこかの先進国でこの行き詰まりを打開する必要があります。それは、国家運営システムの再構築という大仕事にならざるをえません。
いつまでも夢を追っていいのは若者だけです。
大人は現実をしっかりと見なければなりません。
政治よりは評価の高かった経済ですが、経済面での失速も徐々に見え始めています。
過去の遺産でここまで生き延びてきましたが、いろいろな分野で韓国や台湾、そして新興国に追いつかれ、追い越され始めました。そろそろ、日本のアドバンテージは失われつつあります。
近年の日本企業は別の面で頑張ってきました。
以前は、1ドル85円が限界線だと言われていました。85円を突破すると日本企業は大量倒産に追い込まれるとも言われました。85円を突破したのは、1年半ほど前のことです。
現在は、76円台ですが為替差損で倒産したという大企業はありません。
企業は生き残りに必死です。お上に頼っていたのでは生き残れないと覚悟を決めたのです。徹底的なリストラをし、正社員から派遣や契約社員に切り替えましたし、海外生産の比率を高くしました。その上、税金を払ってでも利益を出して内部留保を積み増すことに専念したのです。勤労者の所得を減らすことで、日本企業は生き残っているのです。しかし、それも限界に近付いています。
生き残り戦略が合理化に特化されたために、本来必要とされる技術力が停滞してしまったのです。過去の技術力だけで生き残れるほど世界は甘くありません。
日本企業が史上空前の利益を出す時代は終わったのです。
このことが何を意味しているのか。そうです、法人税収が減少に向かうのです。勿論、GDPも減少方向へと向かいます。貿易収支も悪化します。そして、国民も増税で活力を失います。これは、国が衰退するという事なのです。
それなのに、為政者は何もしようとはしません。

行政官である警察は犯罪が起きなければ捜査をしませんが、政治は国民の将来のために仕事をすることを求められているのです。政治家が官僚のパシリをやっていたのでは、国の将来のための仕事など出来る筈がありません。
政治家は「先生」と呼ばれます。それは、民のために働いてくれる人に対する尊称だったのです。今の「先生」は口利きをして、カネを貰ったり票を貰ったりすることが国会議員という「先生」の仕事だと思っています。
この先、多くの国で入れ替え戦が始まります。勝ち残る国の条件は、どれだけ国のために働く政治家がいるかが第一条件になるでしょう。その点では、日本は戦う前から脱落しているようなものです。
ただし、これは政治家だけの責任ではありません。国民の認識が不足し、本当の政治家を生みだす社会を作っていないのが最大の問題なのです。この日本国民の能天気ぶりには、手の施しようがありません。まるで、他人事です。自分達の危機にも拘わらず、その危機を認識しようともしません。
ですから、私達が地獄に堕ちるのは仕方のない事なのです。
国が潰れた後では、崩壊を他人のせいにして、きっと文句を言うのでしょう。
ほんとに、救い難い国民です。
日本という国も、日本人も、腐ってしまいました。

今、求められているのは、全ての国民が既得権益を返上する勇気です。
その先陣を切るのは、政治家と、官僚を頂点とする公務員の方々です。そうすれば、小さな既得権益しか持っていない国民だって、勇気が出てくるでしょう。それが出来れば、日本は世界の一流国になれます。多くの国が日本を手本にして改革を始めるでしょう。
勿論、これも、夢です。

崩壊を阻止するために、いろいろな提案もしてきましたが、一つとして実現性のある提案はありませんでした。10年後に、誰かから同じ提案がされるかもしれません。しかし、その時点では、同じ提案であっても崩壊を阻止できる可能性はありません。本当は2年前が改革のタイムリミットだったのだと思います。既に手遅れですが、10年後にやるよりは、少しだけ可能性が残されているように思います。でも、出来ませんよね。
国家運営のシステムを変えることができるのは政治家だけです。自分の利益を度外視する政治家が必要なのですが、これこそ、無理でしょう。従って、システム変更は実現不可能なのです。
つまり、これも、夢物語です。
この20年間、日本崩壊は誰にも止められませんでした。
だって、敵は「人間の欲」ですから、無理な話なのです。
何を言っても無駄なことは理解しているつもりですが、それにしても・・・・・


随分、長期間「日本崩壊」を書いてきました。
しかし、次第に愚痴や繰りごとが多くなりました。そろそろ終了する潮時だと考えます。
又、既に崩壊は始まっていますし、崩壊を阻止する手段はありません。
従って、預言者の役割は終わったと感じています。
読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
皆様のご無事を心より祈っています。


2011-10-08



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