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弱き者よ、によせて [文学系]


私の願望は、ハッピーエンド。
しかし、その願望はもう脅迫になっているのかもしれません。
結果、作文の起承転結という基本を逸脱し、見事、失敗作になった印象があります。

詩人・金子みすずが、あの暗い人生からあの優しい詩を書いたのは何故なのだろう。
それは、やはり、才能なのではないだろうか。
金子みすずを読むと、涙が溢れます。同時に、打ちのめされます。
「金子みすずの世界」に行くと、そこには悲しくて辛くて、それでいて、優しい風が吹いています。その世界にいると、自分の卑小さがまるで実体を持った悪魔となって襲いかかってきます。そんな時、自分が三流以下の存在であることが、よくわかります。
私が伝えたいのは「理不尽」ですが、金子みすずは優しい風にのせて、人の心に理不尽をそっと伝えてくれます。きっと、これが文学なのでしょう。
小説を書き終えると、いつも砂を噛むことになります。
書き続けていれば、いつか、悲しい存在でしかない人の心を、その悲しみに優しい風を纏わせて届けることができるのだろうか。
私は、政治家や官僚を罵倒することしかできない、程度の低い人間に過ぎないのではないだろうか。きっと、私の存在そのものが理不尽なのだと思います。
いつものことですが、辛抱強さが自慢の方に「弱き者よ」を届けます。


2011-4-3



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