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最低の国民を演じている皆さん [評論]



子ども食堂の推移

2018年    2286ヶ所
2019年    3718
2020年    4960
2021年    6007

かなり前に、自分で「子ども食堂」が作れないものかと調べたことがありました。
私には、調理師という資格とカネと体力と時間というハードルが高くて諦めました。でも、あれから5年以上も生きているのですから、一歩を踏み出していたら、出来ていたのかもしれません。
当時の「子ども食堂」は300ヶ所ほどだったと思いますが、今は、6000ヶ所です。
大勢の方が、いろいろな障害を乗り越えて、ここまで「子ども食堂」が増えたことは、賞賛に値すると思います。
「子ども食堂」が出来た切っ掛けは、食事も穫れない子供達を「何とかしたい」という方が始めたものです。特に、母子家庭の子供達が貧困のしわ寄せで被害者になっていました。
コロナで、最大の被害に遭ったのが、やはり、非正規雇用が多い母子家庭だと思います。コロナで、一気にニーズが高まり、善意の人達が頑張ったのだと思います。
日本人には、国民の皆さんには、これだけの力があるのです。
「子ども食堂」に係わっている人が、数十万人なのか数百万人なのか知りませんが、大勢の方が力を貸してくれたのです。それは、一部の人に「子供達を守りたい」という目的があったからだと思います。
ただ、「子ども食堂」は、「子供達の今を守る」ものです。もちろん、今が守れなければ未来なんて守れませんから、「今を守る」ことは、「未来を守る」ために必須です。
しかし、市井の皆さんの努力があったとしても、大きな潮流の前では無力です。
このまま、国力衰退が続けば、どこかで限界を迎えます。
私達は、その限界に向けて進んでいるのです。
これでは、「子供達の未来」は守れません。
それでも、「子供達の未来」は、守らねばなりません。もちろん、国民の皆さんが「子供達の未来」なんて守る必要はないと判断すれば、「子供達の未来」のために自分が犠牲になるのは嫌だと言うのであれば、それも選択肢としてあります。
皆さんは、どんな判断をするのでしょう。
その前に、私達の社会に、そんな判断を求める機運があるのでしょうか。
ありません。
今は、「なあ、なあ」「まあ、まあ」ですから、誰もそんな選択肢を突き付けてくることはしません。
何もかも曖昧です。問題は、やはり、「曖昧」にあると思います。
子供食堂の関係者は、頑張っていますが、関係者を除く1億2000万人の国民の皆さんは「ふ~ん」と思っているのではないでしょうか。「俺には関係ねぇ」「俺だって、助けて欲しい」と思っている方が大半だと思います。
本音で「子供達の未来なんて、知るか」と言う人は少ないと思います。
でも、「何とかしよう」と思っている方も、少ないのではないかと思います。
皆さんは、「子供達の未来を守る」ことは必要なのかもしれないが、それは「国の仕事だろう」と思うのではないでしょうか。
では、国が「何とかする」のでしょうか。
少なくとも、今は何もしていません。
現に、6000ヶ所の「子ども食堂」は、民間主導で行われています。もちろん、行政の協力は欠かせませんが、行政が主導しているわけではありません。
この先も、国は、何もしません。
もちろん、「やってるふり」はするでしょう。しかし、「ふり」では子供達を守れません。
一部の国民を除いて、多くの国民の皆さんの意識の中に「子供達を守ろう」という意識が無いのが原因だと思います。そんな社会では、「子ども食堂」が選挙の争点になることはありませんので、国会議員のお偉い先生方は、何もしなくてもいいのです。
もしも、国の目的が、国民の目的が、個人の目的が、「子供達の未来を守る」ことだとオーソライズされていたら、きっと、国民意識は違っていたと思います。
そもそも、この国には、目的がありません。
何もかも、「なあ、なあ」「まあ、まあ」で流されているだけです。
もしも、万が一、奇跡的に、国民の皆さんが、強く「子供達の未来を守りたい」と思っていたら、社会全体が、そう動くのです。
欲望に支配されている政治家は、残念ながら、国民の一票を貰わなければ、カネになりません。一票を貰うためであれば、国民に擦り寄ってきます。多くの国民が「子供達の未来を守りたい」と願っているのであれば、真剣にその方策を探すしかありません。
ただ、「子ども食堂」が必要になった原因究明が出来ていないように、表層的な結果を捻じ曲げようとします。「子ども食堂」が必要になったのは、貧しい人が増えたからだと解釈します。それは、間違っていません。だったら、貧しい人にカネを配ればいいという「ばら撒き政策」が採用されます。
そうではなくて、なぜ、貧しい人が増えたのか、貧しい人を作らないようにするためには、何が必要なのかを考えて欲しいと思います。そのためには、貧困化の原因を見つけなければなりません。
50年前に「子ども食堂」のニーズがゼロだったのかというと、そうではないと思いますが、今ほどのニーズはなかったと思います。それは、国全体が豊かだったからです。だとすると、国力が衰退し、貧困層が増えたことが、「子ども食堂」のニーズを高めたということです。国を豊かにすれば、「子ども食堂」のニーズは減るのです。
「ばら撒き」では、国は豊かになりません。
国が豊かにならなければ、ばら撒きを続けなければなりません。
国力衰退を止めることが、子供達を救うことになるのです。
ただ、ばら撒きは、カネをばら撒くだけの体力が国にあれば、たとえ、ばら撒きだとしても、短期間ですが、子供達を救います。ばら撒きでは何も解決しませんが、もしかすると、原因究明をしようとする人が出てくるかもしれません。なんて、希望的な観測をしがちですが、きっと、そんなことにはならないのでしょう。
国は、借金をして、子供世帯に10万円をばら撒きました。
おかげで、その分、国力は衰退しました。この先も、ばら撒きをするために自転車操業が続けられ、国力は更に衰退します。
もちろん、ばら撒きでは何も変わらないことを、皆さん、知っています。でも、どうすればいいのか、誰も、その答を持っていません。根っ子から変えなければ、この国は沈んでしまうことを、皆さん、知っています。国力衰退の原因の究明が必要なのですが、それができません。それは、皆さんが、一人残らず、曖昧の海に浮かんでいるからです。
「別に、いいじゃん。なるようにしかならないのだから」
「自分さえよければ、今さえよければ、とりあえず、それでいいんじゃない」
「原因究明なんて、なんか、邪魔くさそうだし、やめようよ」
もしも、他国で、その国の国民が、こんなことしか考えていないのであれば、そんな国が崩壊したって、誰も不思議だとは思わないのではないでしょうか。皆さんだって、他国のことなら、「自業自得だろ」と笑うと思います。
皆さんは、そんな最低の国民を演じているのです。
もちろん、日本の皆さんは、そんな最低な奴ではありません。
心の底では「これじゃ、まずいんじゃないだろうか」と思っているはずです。
しかし、皆さんは、どうしても「下々」根性から抜けられません。
ひたすら、大人しく、出しゃばらず、穏便に、波風を立てず、従順に、「お上」の意のままに、という「下々」根性を2000年かけて骨の髄まで刷り込まれてしまったのです。
でも、皆さんは、もっと昔、1万年もの間、「子供達の未来を守る」ために、大人が尽力をした時代を持っているのです。どうか、その時のことを思い出してください。
例えば、縄文時代に、125人の村があったとしましょう。
当時の平均寿命を50歳とした時、20歳以下の子供が1人もいない村であれば、単純計算ですが、30年後には消滅するのです。
「別に、消滅したって、いいじゃないか」という意見もあると思います。
村民の皆さんが、どう判断するのかであり、「やはり、永続してくれたほうが嬉しい」という人が多ければ、多分、そういう人のほうが多いと思いますが、125人が永続の努力をすべきなのだと思います。
当時、出産は命懸けだったと思います。皆で妊婦を大事にし、生まれた子供を大事にしていたと思います。誰の子供であっても、子供は宝物だと思っていた人は多かったのではないでしょうか。
人間も動物なのですから、種の保存は本能的に持っていたと思います。自分の身を守る本能、生殖本能、食欲、これらは全て永続するための本能です。そんな人間が、「自分さえよければ、今さえよければ、子供なんて、どうでもいい」なんて考えなかったと思います。
もちろん、永続なんて求めないという人が半数を越えれば、それはそれで、間違っていないのだと思います。
皆さんは、どう思うのでしょうか。
子供もいない、若者もいない村では、年寄りだけが残り、当然、悲惨な最期を迎えることになりますが、それを受け入れればいいだけの話です。今の時代であれば、安楽死の方法だって選択できます。
要は、国民の皆さんが、「どうしたいのか」という問題だと思います。
こんな議論は、なされたことがあるのでしょうか。
多分、無い、と思います。
永続を選ぶか、消滅を選ぶか、で生き方は全く違うものになると思います。
皆さんは、何の選択もしていません。ただ、何となく、時が過ぎていくのを、見ているだけです。抵抗をしなければ、楽をしていれば、行き着く先を決めるのは、私達人間ではなく、トレンドです。トレンドが右肩下がりであれば、人間は、下り坂を進むのです。
実際に、満足に食べることが出来ずに、栄養面では学校給食だけが頼りだという子供達がいるのです。親の収入が、子供の学力や体力に影響があるというデータもあります。
こんな子供達が増えている今の国家運営は、亡国の国家運営だと思います。

また、乱暴な提案をしてみたいと思います。
先ず、子供を守る法、という法律を作ってください。
親の収入に関係なく、18歳までは、食事も学習も運動も衣服も日用品も、国が面倒みるという法律です。
そのために必要となる財源を、子供税を新設し、一般会計ではなく、子供養育特別会計で管理し、国民には、消費に10%の子供税を認めてもらうという法律です。消費税を10%から20%へ増税すると考えてもらえば分かり易いと思います。
皆さんは、子供税の新設を受け入れますか。
永続か消滅かの議論も出来ると思います。
以前に提案した安楽死法で、年金を廃止し、借金を返済し、子供に国費を使い、言葉の定義をし、目的と責務を明確にし、日本は、新しい日本になるのです。
無茶苦茶な提案ですが、日本は、そのくらいの窮地に立っていると思ってください。
このまま先送りを続けていれば、皆で、ドツボにはまります。


2022-04-04



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